アップルが、iPhone 12 Proシリーズで花の写真を印象的に撮影するためのテクニックをまとめた「iPhone 12 Proの各モデルで驚くほど美しい花の写真を撮る方法」を公開しました。美しいフラワーアレンジメントをiPhoneで美しく撮影するためのライティングやフレーミングのコツ、編集方法などを解説しており、静物写真の撮影にあたって覚えておきたいポイントがよくまとめられています。

  • iPhone 12 Pro/Pro Maxで花の写真を印象的に撮影するためのテクニックをまとめた有用なコンテンツをアップルが公開した

解説を担当したのは、ニューヨークを拠点にフラワーアレンジメントを手がけるNathan Underwood氏。iPhone 12 Pro Maxを使って自宅で撮影した美しいフラワーアレンジメントの写真とともに、さまざまなテクニックを惜しげもなく紹介しています。

  • 望遠カメラやApple ProRAWが利用できるiPhone 12 Pro/Pro Maxでの実践例を多く交えたコンテンツだが、ライティングやフレーミングはほかのiPhoneユーザーにとっても参考になる

「撮影のすべてはここから始まる」と重要性を説いたのがライティング。拡散された光が横方向から当たる場所が理想とし、窓から0.5~1mほど離れた場所に被写体を設置するのがよいとしています。背景は、レンガやストライプなど模様が目立つものは避け、できるだけシンプルでニュートラルなものがベターです。

次はフレーミングです。花瓶に入れた花を撮る場合、被写体の真正面から少し斜め上方にiPhoneを構え、数度程度下向きになるように構えて花瓶まで入れて撮るのがよいと解説。花を引き立てる被写界深度と立体感が得られるとしました。

撮影時は望遠カメラを使うことを勧めています。広角カメラよりも画角が狭くなるため、背景が写り込む範囲が抑えられてスッキリとまとまるだけでなく、広角特有のパースによるゆがみが抑えられて見た目に近い印象に仕上がります。Nathan Underwood氏は、ポートレートモードでの撮影も気に入っているそうです。

撮影した写真は、写真アプリでの編集が肝心だとしました。ポイントだと感じたのが、彩度を少しだけ高めて色を鮮やかにしつつ、写真の暖かみをわずかに低くして落ち着いた効果を出すのがよいそうです。

  • 作例のひとつ。彩度を少し高めつつ、暖かみをわずかに抑えた仕上げにしている

編集を重視するNathan Underwood氏が特に評価しているのは、iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro MaxがApple ProRAWに対応したこと。デジタルカメラで撮影した写真と同様に、Lightroomで複雑な編集ができることを評価しています。特に、Lightroomの円形フィルターツールを使い、特定の花だけを選択して露出を上げるテクニックを多用しているそう。

詳細や美しい作例は、アップルのNewsroomのページで参照できます。花に限らず、人物やインテリアなどの撮影にも応用できますので、ぜひ覚えておくとよいでしょう。