◆TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.17.19(グラフ9)

TMPGEnc Video Mastering Works 7 V7.0.17.19
ペガシス
http://tmpgenc.pegasys-inc.com/ja/product/tvmw7.html

  • グラフ9

前回のレポートでは「16コアのRyzen 9 5950Xなら30fpsは無理にしても25fps近くが期待できることになる」と書いたが、そこまではいかずに23.6fps程度にとどまったのはちょっと残念である。

とはいえ絶対的なRyzen 9 5950Xの性能の高さは明白で、Core i9-10900Kに対しても大きく上回る。Ryzen 5 5600Xの方は、確かにRyzen 5 3600XTよりは明確に性能が伸びてはいるが、Ryzen 7 3800XTには及ばない程度でしかない。コア数が効くアプリケーションでは、やはり6コアであることが露骨に響く事が見て取れる。

◆DxO PhotoLab 3 V3.3.0.4391(グラフ10・11)

DxO PhotoLab 3 V3.3.0.4391
DxO Labs
https://www.dxo.com/ja/dxo-photolab/

  • グラフ10

まずグラフ10がα7-IIのRAW現像であるが、今回からノイズ処理を加えた事もあってか、Ryzen 9 5950Xでもピークで6.09ppmとあまり伸びない印象である。勿論Core i9-10900Kよりはずっと高速なのだが、こうした現像ではOpenCLのアクセラレータを併用するか、CPUだけでやるならThreadRipper系を導入するか、という感じである。

  • グラフ11

より画素数が多いα7R IVの結果がグラフ11で、ピークでも3.56ppm。つまり1枚の現像に17秒弱かかる計算になる。これが遅いと思うか早いと思うかはユーザー次第だが、α7R IVを使うようなユーザーであればハイアマチュアもしくはプロであって、撮影枚数もそれなりに多いと考えると、やはりもうちょっと何とかしたいところではある。もっともこれはCPUの評価とは関係ない話であって、純粋にCPUの性能という意味では明確にRyzen 5000シリーズの優位性が際立つ。Ryzen 9 5900XとRyzen 9 5950Xの差は全体的に結構あり、やはり4コアのアップがこうした用途では効果的であることを物語っている。

◆3DMark v2.14.7042(グラフ12~15)

3DMark v2.14.7042
UL Benchmarks
https://benchmarks.ul.com/3dmark

最新バージョンから大分外れてしまったとか、12月16日にSky Diverがサポート対象外になったとか、色々そぐわない感はある3DMarkの結果であるが、今回はGPUの評価ではなくCPUの評価なのでご容赦いただきたい。

  • グラフ12

  • グラフ13

  • グラフ14

  • グラフ15

さてその結果であるが、Overall(グラフ12)を見るとSkyDiverでは妙に暴れる一方、Night Raideでは妙な偏りがあるといった、負荷が軽いところではやや不思議な状況になる一方、FireStrike以上になるとGPU負荷がメインになるためか、概ね大差ないという分かりやすい傾向が出ている。

もっともGraphics Test(グラフ13)を見ると、このレベルで暴れているのはNightRaidだけで、後はほぼ変わらずといった形。その分Physics/CPU Test(グラフ14)はCPU性能がモロに出ている格好だ。ここではRyzen 9 5950Xが「ほぼ」最高速である。ほぼ、というのはTimeSpyの様になぜかCore i9-10900Kが最高速というケースもあるからで、ただTimeSpy Extremeではそこまで性能が出ないあたりは、実質的にはRyzen 9 5950Xが最高速として良いかと思う。逆にRyzen 5 5600Xの性能が振るわないのがちょっと気になるところだ。

Combined Test(グラフ15)を見るとちゃんとRyzen 5 5600Xの性能が出ているあたりは、純粋にテスト側の問題なのかもしれない。