在宅時間が長くなり、今までエアコンを設置していなかった部屋にも新しくエアコンを購入したり、個室のエアコンをちょっと買い換えようかなという人もいるのではないでしょうか。そこでひとつ問題になるのが設置サイズ。今回、日立ジョンソンコントロールズ空調のメディア向けセミナーから、同社のルームエアコン「白くまくん Wシリーズ」に関するデザイン面のポイントをお届けします。

日立ジョンソンコントロールズ空調(以下、日立)のWシリーズは、本体の高さが24.8cm。カーテンボックスがあるような部屋など、エアコンの取り付けスペースが比較的狭い場合でも設置しやすくなっています。新製品は、デザイン面でも2020年度のグッドデザイン賞を受賞しました。

  • 日立ルームエアコン「白くまくん Wシリーズ」

また、Wシリーズは「凍結洗浄Standard」に加え、熱交換器やファンを自動で掃除する「ファンロボ」といったクリーン機能を備えています。凍結洗浄とは、エアコン内部の熱交換器を凍らせて霜をつけ、たくわえた霜を一気に溶かして汚れを洗い流す機能。フラグシップとなるXシリーズの「凍結洗浄」は室内機の排水トレーを自動洗浄しますが、Wシリーズの「凍結洗浄Standard」は熱交換器のみです。

Xシリーズの室内機サイズは幅798×高さ295×奥行385mm。対してWシリーズは幅798×高さ248×奥行340mm。Wシリーズは高さが約5cm低くなってます。これにより、設置できる場所が広がります。

例えばハイサッシの窓だと、窓と天井の間が狭くなりますが、Wシリーズなら278mmあれば設置可能です。カーテンレールが付いている場合でも、293mmあれば大丈夫。

「リビングに比べて小さな部屋だけど長い時間を過ごす寝室や子ども部屋、書斎などにおすすめです。また、窓が大きいリビングでも設置が可能です」と、同社広報の松尾さんは説明します。

  • ハイサッシの下に設置した場合

  • カーテンレールの上に設置したイメージ

2019年のWシリーズは幅798×高さ240×奥行315mmなので、2020年モデルでは高さが8mm大きくなりました。これは、日立のエアコンの特徴であるクリーン機能を充実させたことによります。具体的には、熱交換器の奥にあって今までお掃除できなかったファンをきれいにする「ファンロボ」を搭載したため、従来のWシリーズよりも大きくなりました。

「クリーン機能の充実と圧迫感のないデザインの両立を目指しました。小さく見えすぎて安っぽく見えないように配慮しつつ、少しずつさまざまなデザインのテクニックを取り入れて、実現したのが今回のWシリーズです」(同社デザイナーの野村さん)

  • スリムなボディと充実機能を両立させたWシリーズ

まず、内部機構のレイアウトを見直すとともに、見た目を最低限のボリュームで抑えられるようにラウンド形状を採用しました。ラウンド形状にすることで、圧迫感を減らして安心感を高めることを意識したといいます。

次に取り組んだのが、正面からの印象です。正面パネルの高さを減らしてコンパクトに見えるようにし、デザイン上のポイントとして「帯」を採用。女性がメイクするときシェーディングを入れると、フェイスラインがほっそり見えることがありますが、それと同じ。帯によって影ができるため、本体が細く見えるそうです。さらに、LEDやルーバーの開閉部を帯にまとめて、視線を集めています。

ほかにも、段差や分割線を減らしました。視界に黒い線が入らないためゴチャゴチャ感がなく、スッキリとした印象を与えます。実際に本体がコンパクトなだけでなく、デザイン的な工夫で空間に溶け込むエアコンになったというわけです。

  • 緩やかなラウンドフォルムを採用

  • 正面からエアコンを見上げたとき、視界に入るエアコン本体正面の面積が小さくなることで、よりコンパクトに見せています

  • 帯がポイント。目の錯覚ともいえるかもしれませんが、実際に効果は大

  • エアコンは部屋の中では大きい部類の機器だけに、存在感を減らす工夫はかなり効きそうです

  • LEDに視線が行くので、エアコンを意識しません

  • 最低限のボリュームを実現

小さくて機能も充実したWシリーズ

子ども部屋や寝室などで小さなエアコンを設置したいと思っても、サイズが小さいと機能的にもの足らないということがあります。特に、寝室は寝ているときに使うので、エアコン内部の清潔性などが気になります。

独自の「凍結洗浄」「ファンロボ」「ステンレス・クリーンシステム」というクリーン機能を強化しつつ、狭い部屋でも圧迫感が少ないWシリーズ。個室のエアコンにオススメです。

  • 小さくても清潔機能が充実