Amazon.comは6月24日、偽造品を出品・販売し、法律やAmazonの規約に違反する偽造品犯罪者に対して法的責任を追及する「偽造品犯罪対策チーム」を新たに設置したと発表。同チームは、元連邦検察官や経験豊富な捜査官、データアナリストで構成され、偽造品撲滅に向けて動き出す。
目的は、偽造品の出品を未然に防ぐこと。Amazonは包括的な偽造品防止プログラムにより、ユーザーに閲覧された商品ページのうち、99.9%以上において偽造品の侵害申告がないことを達成したという。2019年に5億ドル以上を投資し、8,000人以上のスタッフが偽造品を含む不正行為の阻止に取り組み、同年には不正の疑いがある60億件以上の出品商品を削除。250万件以上の不正なアカウントを閉鎖した。
新たな偽造品犯罪対策チームは、不正行為者がAmazonのシステムを逃れて規約違反の偽造品を出品した事案を調査。Amazonのデータをマイニングし、決済サービスプロバイダーやオープンソースインテリジェンスなどの外部リソースから情報を収集し、現場のリソースを活用して不正行為者を特定する。
不正行為者に対しては民事訴訟で提訴。さらにブランドオーナーと協力し、共同または独立した調査を行ない、不正行為者に対して刑事責任を追及すべく世界中の法執行機関を支援する。
Amazonは全米知的財産権調整センター、欧州刑事警察機構、中国の関連執行当局など世界各国と積極的に協力。既に5月には、カナダ、中国、ドミニカ共和国、ドイツ、インド、イタリア、日本、韓国、スペイン、アラブ首長国連邦、英国、米国の偽造品犯罪者を特定し、各国の関係当局に照会している。
