ビジネスシーンで活躍する豊富なセキュリティ機能

Dragonflyはセキュリティ機能にも注目です。個人ユースでそこまでセキュリティを気にしないなら、「Dragonflyはセキュリティもすごい」ということを覚えておいていただいて、この段落は飛ばしてもかまいません。ビジネスユースを考えるなら、ぜひご一読ください。

ビジネスシーンのノートPCには、堅牢さとともにセキュリティも重要ですよね。まず、横から画面をのぞき込まれる状況を防ぐ「内蔵プライバシースクリーン」をワンボタンで起動でき(2020年3月から提供)、電車内やカフェで使うときに役立ちます。ディスプレイ上部のカメラには、物理的なシャッターを装備。カメラの上にスライドスイッチがあり、レンズをシャッターで覆うことで、カメラを物理的に無効化できます。

  • HP Elite Dragonfly
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  • 物理的にシャッターをかけられるプライバシーカメラ。写真左がオープン状態、写真右がクローズ状態です。レンズの表面と、レンズ上部のスライドスイッチに注目してください

ユーザー認証も、一般的なノートPCよりも高度な設定を持っています。指紋認証、顔認証、NFC、Bluetooth機器といった要素から、最大3種類で認証を設定できるため、厳密なユーザー認証を行えるでしょう。

ディープラーニングを活用したマルウェア検知&ブロック機能「HP Sure Sense」も備えています。生のデータを学習して未知のマルウェアに対抗できるよう設計された、HP独自のセキュリティソリューションです。

  • HP Elite Dragonfly

    HP Sure Senseを起動すれば様々な設定が行なえます

ほかにも、以下のような豊富なセキュリティ機能を持ちます。重要なデータを持ち歩くときのリスクをかなり減らせるはずです。

  • HP Sure Start:BIOSがなんらかの攻撃によって改ざんされても、自動検知して自己回復。
  • HP Sure Run:ウィルス対策ソフトやOSのセキュリティ機能が無効になった場合に、自動で再起動して安全な状態に戻す。
  • HP Sure Recover:マルウェアなどによってOSが起動しなくなった場合、自動的にネットワーク経由でリカバリ用イメージをダウンロード、適用して正常な状態に戻す。
  • HP Sure Click:仮想マシン内でブラウザやOfficeアプリケーションを動かし、万が一のウィルス感染などから守る。
  • HP Secure Erase:PC外部のツールなどを使わず、BIOSからストレージを完全消去。

深みある青に包まれたほぼフラットなボディ

上記のとおり、Dragonflyのカラーはドラゴンフライブルー。Web上の写真でどこまで再現できるか難しいところですが、深みのある青です。天板はフラットで、底面もほぼ平ら(底面は吸気口やスピーカーが配置されているので、少し持ち上げるためにゴム足があるだけ)。カバンの中でキレイに収まってくれるでしょう。

インタフェースは両側面に搭載されています。左側面のヒンジ側から、USB 3.1(Type-A、パワーオフUSB充電対応)×1、電源スイッチ、セキュリティロック穴が並びます。さらにその横には、WWAN対応モデルではnano SIMカードスロットが。試用機はWWANモデルではなかったので、nano SIMカードスロットはふさがれた状態でした。

  • HP Elite Dragonfly
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    左側面。Type-AのUSB端子と電源スイッチ

右側面のヒンジ側からは、HDMI出力端子×1、ステレオヘッドホン/マイクジャック×1、USB Type-C(Thunderbolt)×2です。電源はUSB Type-C入力となり、2つのUSB Type-Cコネクタの両方が電源入力と映像出力に対応しています。

  • HP Elite Dragonfly
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    右側面。ふたつのUSB Type-C端子、どちらからでも充電できます

左右側面のインタフェース類は必要十分でしょう。SDカードスロットがない点が気になるといえば気になりますが、小型のメモリーカードリーダーを別途用意してカバーできます。

軽快なタイピング感が味わえるキーボード

キーボードはクリック感と打鍵感がしっかりしているタイプ。メイン部分のピッチは18.7mmあるので、快適なタイピングができました。

  • HP Elite Dragonfly
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    バックライトを備えたキーボード。堅めのクリック感ですが、重くはないです

ちょっと個性的なキーもあります。まず目に付くのは、ファンクションキーです。キーが小さいのはともかく、F1やF2が基本ではなく、ボリュームや画面の輝度を調整する機能がデフォルトになっています。日本語入力のカナ・半角変換など、標準的なF1~F12キーをよく使う人は注意が必要でしょう(fnキー+ファンクションキーで標準的な動作)。

なお、左shiftキーとfnキーを同時に押すと「fn lock」となり、標準的なF1~F12キーの機能がデフォルトになります。このとき、fnキーに小さなランプが点灯するのですぐ判断できます。

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    ファンクションキーのデフォルトは各種の調整機能。右上には通話のオン・オフや、プレゼンテーションなどに使われるキーが配置されています

また、プリントスクリーンの機能が右側シフトキーに配置されているのも独特ですが、すぐに慣れるでしょう。そのほか、右上に通話開始・切断キーがあるのもユニークなところで、ビデオ会議をスムーズにすることを想定した仕様です。この辺りは、イマドキのビジネスノートPCらしい設計ですね。

高品質ディスプレイとスピーカーでエンタメ性能も高い

13.3型のディスプレイは、ビジネスシーンだけで使うのにはもったいないくらいの美しさを持っています。狭額縁ベゼルによって約86%の画面占有率となっているため、画面への没入感も高く感じました。

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    画面に集中できる狭額縁ベゼル

サウンドも高品質です。デンマークのオーディオブランド「Bang & Olfsen」とHPが共同開発したスピーカーを、本体底面の手前側に配置しています。底面であるのに、実際に音楽や映画などを流してみると、こもったような感じはなく、とてもモバイルノートとは思えない音響でした。AV的な用途だけではなく、通話においても、前述のノイズキャンセリングマイクとともに快適なやりとりができそうです。