Xperia 1 IIにはソニーが開発した、SpotifyやApple Musicなどの定額制音楽配信サービス、CDからリッピングした音源など圧縮された楽曲データをスマホで聴く時に、楽曲が本来持っている情報を予測・復元しながらハイレゾ相当の臨場感に高める独自技術の最新バージョン「DSEE Ultimate」が搭載されています。

  • ウォークマン「NW-A100」にもソニー独自のDSEE HXが搭載されています。Xperia 1 IIが搭載するDSEE UltimateはAIによる解析・復元処理をさらに強化した進化形

DSEE Ultimateでは、2013年以降に発売されたソニーのウォークマンやワイヤレススピーカーから採用が始まった「DSEE HX」という技術をベースに、最新のAI(人工知能)技術を組み合わせて、楽曲ごとに「ボーカル」や「パーカッション」など楽器や曲の情景に合わせて最適な予測・復元を行います。結果、様々な音源をハイレゾ相当の高音質で聴ける魅力があります。YouTubeやNetflixなど動画、ゲームの音声にも効果があります。さらに有線・無線、どちらのタイプのヘッドホン・イヤホンにも対応します。

DSEE HXはソニーのウォークマンやワイヤレスイヤホンなどポータブルオーディオの上位モデルに広く搭載されています。オンにすると高音域の滑らかさと広がり、ディティールの再現性が明らかに高まります。今回のグローバルモデルの発表時点ではまだXperia 1 IIの試聴ができていないため、実際にどれほどの効果が得られるのか、試せる機会が待ち遠しい限りです。

ハイレゾ再生も徹底強化

ハイレゾ再生と言えば、Xperia 1 IIはBluetoothによるワイヤレス接続でハイレゾ相当の高音質が楽しめるオーディオコーデックのLDACとaptX HDのほかに、クアルコムのaptX Adaptiveもサポートしました。それぞれに対応するワイヤレスヘッドホン・イヤホンとペアリングすると実力を発揮します。

Xperia 1 IIはソフトウェアの設計を最適化したことで、ハイレゾ音源にダウンコンバート処理をかけず“ハイレゾのまま”ストリーミング再生できるそうです。例えばレーベルゲートの定額制ハイレゾ音楽配信サービス「mora qualitas」は、本機でそのままハイレゾ音源のストリーミング再生が楽しめるとのこと。

アマゾンのハイレゾストリーミングサービスである「Amazon Music HD」は、当初本機に対応していると説明があったものの、筆者が追加取材を行った5月中旬時点でまだハイレゾ音質での再生ができていないようでした。今後の対応に期待したいところです。

【お詫びと訂正】取材時の情報に基づき、初出時Amazon Music HDのハイレゾ音源ストリーミング再生に対応していると記載していましたが、5月18日現在で非対応であることが確認されたため、該当の記述を削除し、内容を修正しました。(2020年5月18日 16:45)
  • ハイレゾ相当のワイヤレス再生音質、低遅延を同時に実現するクアルコムの最新BluetoothオーディオコーデックであるaptX AdaptiveにもXperiaシリーズとして初めて対応しました