ソニー、5G対応でツァイスレンズ搭載の新フラッグシップ「Xperia 1 II」

ソニーモバイルコミュニケーションズは2月24日、5Gに対応し、ZEISSレンズを載せた新フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 II」（エクスペリアワンマークツー）をグローバル向けに発表した。日本でも2020年春以降に発売予定という。価格は未定。

Xperia 1 II。画面サイズは6.5インチで、従来モデル「Xperia 1」と同じくアスペクト比は21：9の4K HDR対応有機ELディスプレイを採用する

背面。カラーは左から順にパープル、ブラック、ホワイトの3色

次世代移動通信システム「5G」に対応した、Xperiaシリーズの新フラッグシップスマートフォン。カメラ機能が大幅に進化したほか、イヤホンジャックも復活した。同社は「ソニーの技術を結集した5G対応フラッグシップ」と紹介する。

カメラは背面に3つ、前面に1つの計4カメラ。背面のトリプルレンズはいずれも、ドイツの老舗レンズメーカー、カール・ツァイスのレンズを採用し、T*コーティング（ティースターコーティング）により、レンズ内反射を低減してクリアな撮影を実現するという。

背面カメラの構成は、上から順に12MPの超広角（焦点距離16mm相当）、12MPの望遠（焦点距離70mm相当）、3D iToFセンサー（深度・高速AF用センサー）、12MPの標準（焦点距離24mm相当）。ソニーは3D iToFセンサーを含めずトリプルカメラとしているが、実質4カメラ構成ともいえる。センサーは最大1/1.7インチとなり、Xperia 1で採用していた最大1/2.6インチから拡大している。前面のインカメラは8MP。

背面カメラは、Xperia 1では中央配置だったが、Xperia 1 IIでは左側に寄せられた

背面トリプルカメラの構成

カメラ機能では、スマートフォンとして世界初となる、AF（オートフォーカス）/AE（自動露出）追従で最高20コマ/秒の高速連写を搭載。ソニーのレンズ交換式デジタル一眼カメラ「α」で培った技術を取り入れ、動きが速い被写体でもフォーカスを合わせて追従し、最大20コマ/秒で連写できる。AF/AE演算は60回/秒で、AFエリアカバー率は約70％。

AF/AE追従で最高20コマ/秒の高速連写が行え、動きが速い被写体のベストショットを狙える

また、Xperia 1で搭載していた、人物の瞳に焦点を合わせ続ける「瞳AF」を進化させ、動物の瞳にも対応。素早く動く動物の瞳に焦点を合わせた撮影が可能となった。

瞳AFが人物と動物に対応。動きの速い猫の瞳にも素早くフォーカス

このほか、「α」のインタフェースを継承した撮影機能「Photography Pro」も新搭載。Photography Proではマニュアル撮影のシャッタースピードやISO感度、ホワイトバランスなどでより自由度の高い設定が行え、本格的な撮影体験を提供する。

動画撮影では、Xperia 1でも搭載していたシネマ撮影専用機能「Cinema Pro」を進化させた「Cinematography Pro」を搭載。録画時のフレームレート設定について、これまでの24fps / 30fpsに加え、25fps / 60fpsも選択できるようになり、水準器やタッチAFも取り入れた。また、ホワイトバランスのカスタム設定などが行えるようになっている。

なお、動画撮影として従来搭載していた960fpsのスロー撮影機能は省かれた。

Cinematography Proのインタフェース

ディスプレイは6.5インチの4K HDR対応有機ELディスプレイ。画面アスペクト比は21：9で、Xperia 1と同等だ。画面のリフレッシュレートは60Hzだが、新たな残像低減技術により「90Hzディスプレイ相当」の映像表示を実現したという。ディスプレイの色味を、標準光源/色温度から調整できる機能も備えた。

ディスプレイはXperia 1と同等の6.5インチの4K HDR有機ELディスプレイ。アスペクト比は21：9だ

オーディオ面では、3.5mmイヤホンジャックが復活し、本体上面に搭載された。本体はハイレゾ再生に対応するほか、Dolby Atmosや独自の立体音響技術「360 Reality Audio」、圧縮音源を高音質化する「DSEE Ultimate」などを備える。スピーカーは前面ステレオスピーカー。5G対応機としてゲーミング用途も踏まえ、PlayStation 4のゲームコントローラー「DUALSHOCK 4」への対応も、Xperia 1から引き継いだ。

プロセッサはQualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platformを採用。メモリは8GB、ストレージは128GBもしくは256GB。5G通信はSub6に対応し、ミリ波（高周波帯）には対応しない。充電インタフェースはUSB Type-Cだが、Qi規格によるワイヤレス充電も新搭載した。主な仕様は下記の通り。