米Microsoftは2月19日 (現地時間)、「Microsoft Office」(Android、iOS)アプリの一般提供を開始した。

これまで単体で提供してきたWord、Excel、PowerPointのモバイルアプリを1つに統合。アプリ間を移動することなく、1つのアプリで全てのOfficeファイルを管理しながら効率的に作業を進められるようにした。メモ機能としてSticky Notesが用意されている他、書類やテーブルを撮影した画像からWord書類やExcelスプレッドシートを作成したり、PDFへの署名、QRコードのスキャンといったモバイルアプリならではの機能も備える。パブリックプレビュー版との違いは、サードパーティのオンラインストレージ (Box、Dropbox、Google Drive、iCloud)のサポート、ドキュメント/スプレッドシート/プレゼンテーションのテンプレートを含み、パフォーマンスが向上している。

  • 「Microsoft Office」アプリ

    Word、Excel、PowerPointの3つのアプリを統合、モバイルデバイスでよく行う共通のアクションに「Actions」ペインからアクセスできる

Google Playで配信されているAndroid版はスマートフォンとタブレットをサポートする。動作要件はAndroid 6.0以上。iOS版の対応デバイスはiPhoneのみ。iPadサポートは「間もなく」となっている。動作要件はiOS 12.0以上。無料のまま、Officeファイルの閲覧や作成、基本的な編集が可能。Office 365を契約しているユーザーはプレミア機能を利用できる。

MicrosoftはOffice 365の公式ブログで、Officeアプリに今後追加する予定の3つの機能を披露した。1つは「Word Dictation」。音声を使ってテキストを入力、音声コマンド (「改行」など)を使用できる。音声入力に組み合わせて、シンプルなツールバーから文章をフォーマットしたり、句読点を打つことが可能。2つめは「Excel Cards View」。横長のスプレッドシートの行をカード形式で表示し、縦向きに持ったスマートフォンで効率的にデータを閲覧・編集できるようにする。3つめは「Outline to PowerPoint」。プレゼンテーションの内容のアウトラインを書き、PowerPoint Designerにプレゼンテーション・スライドを作成してもらう。

  • 「Excel Cards View」

    「Excel Cards View」、カード表示 (右)することで、スプレッドシートを横に移動することなくデータの閲覧や編集が可能

  • 「Outline to PowerPoint」

    「Outline to PowerPoint」、アウトライン入力した内容(左)からスライドを生成(右)