GoProの2台持ちとどちらがよいか

ライバルのGoProの場合、HERO8 BlackとMAXの2台が、それぞれ4K広角モジュールと360度モジュールに相当します。本体サイズはHERO8よりは大きく、MAXよりはいくぶん小さめに仕上がっています。しかし、モジュール化したONE Rは、HERO8 BlackとMAXを2台持ち歩くよりは小さくて済みます。

GoProならば2台で同時撮影できるメリットもありますが、コストは高くなります。GoProは2台で11万1800円ですが、360度モジュールと4K広角モジュールが付属するONE Rツイン版なら5万9400円で、HERO8 Blackより安く済みます。68,200円の1インチ広角モジュールはさすがにちょっと高めですが、ディスプレイやSoC、バッテリーがない分、1インチセンサーを搭載した高級コンパクトデジカメよりは安いといえます。

ONE Rの欠点としては、カメラモジュールの交換にやや手間がかかること。バッテリー部にあるスライドスイッチでバッテリーを切り離し、ディスプレイ部とカメラ部を取り外し、モジュールを交換してまた装着する、という手順になるからです。マウントを搭載したフレームに入れていると、そこから取り出すのにさらに手間がかかります。ある程度使い慣れれば問題なくなるかもしれませんが、デメリットとして挙げられるでしょう。

こうしたモジュール式の製品を投入したInsta360ですが、まずは難しいチャレンジに取り組んだ点を評価したいと思います。要のカメラモジュールも、アクションカメラの定番に加えてライカと協業した1インチセンサー搭載モジュールを用意した点もいい戦略といえます。男の子ゴコロをくすぐる合体感もいい感じで、今後の拡張性と継続性、さまざまな工夫でGoProに迫る定番カメラに育ってほしい製品だと感じました。