米Intelは10月8日、Cascade Lake-XをベースとしたCore-X向け新製品としてCore i9-10900X~Core i9-10980XEを発表した。もっともこのときにはスペックと価格のみの公開で、投入時期などは一切明らかにされなかったのだが、やっとこの新しいCore-Xが届いたのでまずはご紹介したい。

今回届いたのは新しいCore-Xシリーズ最上位となるCore i9-10980XEである(Photo01,02)。CPU-Zでの結果はこんな具合(Photo03~05)である。勿論Windowsからも正しく認識された(Photo06)。

  • Photo01: まだ製品版ではなくES版がやってきたので、モデルナンバーとかは当てにならず。

  • Photo02: パッケージは従来のLGA2066そのままである。

  • Photo03: AVX512がFundamental(AVX512F)のみで、VNNI拡張がそれと示されていないのは、単にCPU-Z側の問題と思われる。

  • Photo04: L3は24.75MBと(IntelのDesktop製品としては)巨大なものになったが、Ryzen 3000シリーズのおかげで影が霞む感じに...

  • Photo05: メモリはCrucialのDDR4-3200モジュールを装着したが、公式サポートはDDR4-2933までと言う事で、DDR4-2933 CL21での動作となった。

  • Photo06: 論理プロセッサは合計36個に。

さて、このCore i9-10980XEと組み合わせたマザーボードであるが、今回はASUSよりROG Rampage VI Extreme Encoreを借用した(Photo07~Photo13)。価格は9万円前後(原稿執筆時におけるAmazon Japanでの価格は8万8000円)と、CPUに負けず劣らず高価な製品となっている。

  • Photo07: パッケージは相変わらず巨大。重量もかなりのもの。理由は2枚後で。

  • Photo08: マザーボードはE-ATXサイズ。寸法は実寸で297mm×275mm。I/O部を覆うシールドが特徴的。

  • Photo09: 裏面も半分以上がシールドされているという構成。これもあって、重量は2301g(実測)とかなりのもの。縦置きケース装着の場合は、ねじ止めをしっかり行おう。

  • Photo10: CPUへのVRMは16way構成。ほかに、恐らくDIMM用に3way×2が用意される。VRMの発熱対処は、ヒートパイプ経由でクーリングファンによる冷却が採用されている(上のメッシュの中にファンが搭載されている)。

  • Photo11: バックパネルにUSB Type-Cは1ポートのみ。さすがにPS/2キーボード兼コネクタ端子は廃された。10GbEポートも1基搭載する。

  • Photo12: SATAは8ポート。ほかにFront Panel用コネクタ×1、USB Type-Aコネクタ×2が用意される。

  • Photo13: おなじみU.2 DIMMに装着するM.2 SSDアダプタ。今回もこれを利用した。

ちなみにCore i9-10980XEにWindows 10をインストールすると、自動的にIntel Turbo Boost Max Technology 3.0アプリ(Photo14)がロードされる。

  • Photo14: 今回は特に何も指定していない。それはいいのだが、Core Listの並び順を見ると、どのコアが一番上まで伸びるのか良くわかる。

さて読者の方からすれば、当然AMDのRyzen 9 3950Xとの性能一騎打ちをご覧になりたいと思われるのだが、もう少々お待ちいただきたい。まもなく結果をお届け出来る事になる予定だ。

・2019/11/25 23:01
Core i9-10980XEを、Ryzen 9 3950XならびにRyzen Threadripper 3970Xと比較するベンチマークテストを掲載しました。
https://news.mynavi.jp/article/20191125-928397/