ファーウェイの新SIMフリースマホ「nova 5T」はGoogleが使える

ファーウェイは11月14日、SIMフリースマホ「HUAWEI nova 5T」を発表しました。novaシリーズの最新モデルで、最大4,800万画素のレンズを含む5つのAIカメラを搭載しています。発売日は11月29日、市場想定売価は54,500円（以下すべて税別）です。

このほか、AppleのAirPodsによく似たノイズキャンセリング機能付き完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 3」、スマートウォッチ「HUAWEI WATCH GT 2」、スマートバンド「HUAWEI Band 4」が発表されました。

• ファーウェイが、novaシリーズの最新モデル「HUAWEI nova 5T」を発表

困難に直面しているが……

ファーウェイの呉波氏は「厳しい外部状況にも関わらず、ファーウェイグループ全体では安定した経営が続いています。困難に直面している中、過去10年間で最もブランド認知度が上がりました」とします。厳しい外部状況とは、米中の貿易摩擦による影響のことを指しているようです。

• ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョンプレジデントの呉波氏。「グローバルにおけるスマートフォンの出荷台数が2億台を突破しました」とアピール

ファーウェイは今後、「1+8」の製品展開で『シームレスAIライフ』を実現すると宣言。スマートフォンを中心に、タブレット、PC、スマートスクリーン、スマートテレマティクス、VRグラス、スマートウェアラブル、スマートイヤフォン、スマートスピーカーの製品エコシステムをまわし、各機器をネットワークでつなげることで、消費者の生活により密着した存在となることを目指す考えです。

• 1+8の製品展開で、シームレスAIライフを実現します（一部の製品は日本未発売）

nova 5T、Googleも使える？

スマートフォンのHUAWEI nova 5Tは、約6.26インチ画面のSIMフリー端末。ノッチと呼ばれる画面の切り欠きは、左上にポツンとあるだけで、画面占有率は約91.7%にまで拡大しています。実際に手にしてみると、ほぼ全面がディスプレイとなっており、とてもスマートな印象でした。

• HUAWEI nova 5Tの画面サイズは約6.26インチで、ノッチは左上にポツンとあるだけ

• パンチホールと呼ばれる、この4.5mmのノッチには高度な顔認証に対応する約3,200万画素の高性能インカメラを搭載しています

• カラバリは3色展開。写真のミッドサマーパープルだけ、novaのロゴ（男の子が、女の子にカメラを向けているデザイン）が入っています

• クラッシュブルーとブラック

背面には、ファーウェイの上位モデルさながらに4つのカメラを搭載しました。約4,800万画素の広角カメラ、約1,600万画素の超広角カメラ、約200万画素の被写界深度カメラ、約200万画素のマクロカメラという構えです。

• 背面には4つのカメラを搭載

発表会では「約4cmのマクロ撮影も行える」「ミラーレス一眼カメラ並みの最大ISO感度102400で夜景も鮮明に撮影できる」といった特徴が紹介されました。

• スーパーマクロ撮影なら、花の写真などもキレイに撮れそう

• 真っ暗な箱の中を撮影しても、かなりの明るさで撮影できました（ただし、カメラを動かさないように5秒ほど静止する必要あり）

• 動画でピントが合った被写体だけをカラーにする「AIポートレートカラー」

指紋認証センサーは、側面の電源キーと一体化しました。電源を入れると同時に約0.3秒でロック解除できる仕掛けです。従来モデルでは、背面の中央に指紋認証センサーを搭載していましたが、デザイン的にもよりエレガントになったと言えそうです。

• 側面の電源キーは、指紋認証センサーの役目も果たします

CPUにはハイエンドモデルに搭載されている高性能チップセット「HUAWEI Kirin 980」を採用、メモリも大容量の8GB RAMを搭載、内蔵ストレージは128GB。バッテリーは3,750mAhの大容量で、22.5Wの充電アダプターによって30分で最大50%の急速充電を可能にしています。音楽も、9.1ch 3Dサラウンドで楽しめるとのこと。これまで、novaシリーズはエントリーモデルのイメージでしたが、HUAWEI nova 5Tはミドルレンジの仕上がりになっています。

• スペック表

• 販売チャネルは写真の通り

ところで、最大の関心事は「Googleのサービスが使えるのか使えないのか」ではないでしょうか。

Mateシリーズの最新モデル「HUAWEI Mate 30」では、Googleのサービスが利用できないことが話題になりました。幸い、HUAWEI nova 5Tは、米国による禁輸措置が実施される前にグローバルで発売された端末。展示機でも、無事にGoogle Playにアクセスできました。

• OSにはAndroid 9が採用されています

ファーウェイでは今後、世界中の5.7億ユーザーにサービスを提供し続けるため、アプリ開発者をサポートするShining-Starプログラムをグローバルで実施する方針です。グーグルモバイルサービス（GMS）に代わる、ファーウェイモバイルサービス（HMS）を充実させていくとしています。呉波氏は、すでに世界各国で開催されている開発者大会を、ここ東京でも開催すると明言。日本の開発者を10億ドルの資金投資で支援する、と話していました。

• HMS充実のため、東京でもファーウェイ開発者大会を開催する考えです

新製品が続々と登場

このほか「HUAWEI WATCH GT 2」は革新的なバッテリーシステムを搭載したモデル。ケース径が46mmのシリーズで最大約2週間、42mmのシリーズで最大約1週間、連続使用できる長時間バッテリーを積んでおり、全15種類のワークアウトに対応。トライアスロン、器具を使った「エリプティカル」「ローイング」などの多彩なトレーニングをサポートします。

• 46mmシリーズのエリートモデル

• 42mmシリーズのエレガントモデル

発表会には、CrossFitトレーナーのAYAさんがゲストとして登場。GT2について「何時に、これだけやった、というログを残しておけるので、モチベーションが上がります。トレーニングだけでなく、アクセサリーにも使えるほどおしゃれでかわいい。フィットネスウェアの色に合わせてベルトや壁紙の色を替えて使いたい」と笑顔を見せました。

• CrossFitトレーナーのAYAさん（右）

市場想定売価は、46mmシリーズのスポーツモデル（マットブラック）が24,800円、クラシックモデル（ぺブルブラウン）が28,800円、42mmシリーズのスポーツモデル（ナイトブラック）が22,800円、クラシックモデル（グラベルベージュ）が26,800円となっています。46mmシリーズは11月22日、42mmシリーズは11月29日の発売予定です。

• ラインナップと市場想定売価

「HUAWEI FreeBuds 3」は、オープンフィット型ながらアクティブノイズキャンセリングを搭載したワイヤレスイヤフォン。最大15dBを消音できる性能があり、移動中の地下鉄や混雑したカフェで活用できる製品になっています。外観はAirPodsさながらとはいえ、骨伝導通話できることや、風ノイズ低減機能が搭載されている点など、Appleの製品にも勝ると説明しています。カラバリはカーボンブラックとセラミックホワイトの2色展開で、市場想定売価は18,800円。11月29日に発売します。

• まるでAirPodsなHUAWEI FreeBuds 3

• HUAWEI FreeBuds 3とAirPods 2、AirPods Proとの比較

スマートバンド「HUAWEI Band 4」は日常生活のサポートから健康管理やワークアウトまで対応する製品。睡眠、心拍数、ワークアウトのモニタリング、着信通知やスマートフォン探索などのスマートアシスタントなど、様々な機能を搭載しています。カラーはアンバーサンライズ、グラファイトブラック、サクラピンクの3色展開。市場想定売価は4,800円で、11月22日より発売します。

• スマートバンド「HUAWEI Band 4」