ソニーからAndroid OSを搭載したハイレゾ対応ウォークマンが11月2日に発売されます。値頃感も魅力的なスタンダードモデル「NW-A100」シリーズと、音質を徹底的に磨き抜いた上位モデル「NW-ZX500」シリーズです。

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    新ウォークマン「NW-A105」(左)と「NW-ZX507」(右)。ハイレゾ音源だけでなく、Wi-Fi接続でインターネットの音楽配信サービスのストリーミング再生もできます

どちらもCDから取り込んだ音楽ファイルだけでなく、Wi-Fi経由で音楽をダウンロード購入したり、SpotifyやApple Musicなどの有料音楽配信サービスの楽曲をストリーミング再生できる点に注目です。

今回はふたつの新製品「NW-A105」と「NW-ZX507」を試したハンズオンレポートを2回に分けてお届けしたいと思います。初回は新しいウォークマンの「音質」に迫ります。

歴代ウォークマンが築いた高音質化ノウハウを踏襲

NW-A100シリーズは、2018年に発売された「NW-A50」シリーズから音質をブラッシュアップした、ハイレゾ対応ウォークマンのスタンダードモデルです。ラインナップは内蔵メモリ16GBの「NW-A105」(実売税別32,000円前後)、32GB「NW-A106」(同37,000円前後)、64GB「NW-A107」(同47,000円前後)があります。

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    NW-A105(ブルー)

本体シャーシにはアルミの押し出し材から切削加工した剛性の高いパーツを使用。既存のZXシリーズや、フラッグシップのWM1シリーズに使われた実績のある高音質パーツも惜しみなく投入されています。本体カラーは、ヘッドホン「h.ear」シリーズの新機種「WH-H910N / H810」と同じ、ブラック、レッド、オレンジ、ブルー、アッシュグリーンの5色が用意されています。

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    NW-A100シリーズは(左から)ブラック、レッド、オレンジ、ブルー、アッシュグリーンの5色展開

NW-ZX500シリーズの「NW-ZX507」(実売税別80,000円前後)は、2017年に発売された「NW-ZX300」シリーズの後継機種。ZX507にはソニーのウォークマンとして初めて採り入れた高音質化技術があります。ひとつは、アルミ削り出しのシャーシと回路基板の間に厚い銅ブロック材を配置して、電気回路の基準となるグラウンドを安定化させたこと。その成果が、ノイズを徹底的に抑えたクリアなサウンドに結びついています。

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    NW-ZX507(ブラック)。カラーバリエーションはブラックの他にシルバーもあります

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    NW-ZX507に採用された高音質部材・パーツ

通常の3.5mmアンバランス出力のほか、音楽のステレオイメージと立体感、パワーの向上を引き出す4.4mm 5極端子によるバランス出力に対応していることも、NW-ZX507の特徴です。アナログ電源まわりと部品を接合するために新しい高音質はんだを採用するなど、高品位なパーツや材料を使っており、バランスとアンバランスのどちらから出力しても音楽再生のスケール感を高める効果を狙ったそうです。

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    NW-ZX507の3.5mmアンバランス出力(左)と、4.4mm 5極端子によるバランス出力(右)

ストレージはmicroSDで拡張。ついにUSB-C対応に!

本体の内蔵ストレージは、A100シリーズは上記の通り16GB / 32GB / 64GBの3種類があり、ZX507は64GBです。どちらも外部ストレージとしてmicroSDカードを1枚追加して容量を拡張でき、最大128GBまでのmicroSDカード(ソニー製の場合)が利用可能です。

Androidウォークマンのセットアップとアプリのダウンロード、音楽配信サービスの利用にはWi-Fiネットワークが必要です。最初に電源を起動した後にGoogleアカウントの登録を行います。手順はAndroidスマートフォンとほぼ変わりません。セットアップ完了後にGoogle Play ストアからSpotifyなど音楽配信サービスが提供するアプリをダウンロードして、アクティブなユーザーアカウントにログインすると、スマホやタブレットと同じ感覚で音楽ストリーミング再生が楽しめます。なお、標準プレーヤーアプリとして「W.ミュージック」がプリインストールされています。

充電/データ転送用の端子は、従来のWMポートに代わってUSB type-C端子が採用されました。USB-C対応のスマホやワイヤレスヘッドホンと充電用USBケーブルを共用できて便利です。

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    本体の電源ボタンを長押しすると「電源を切る」「再起動」「スクリーンショット」の表示が出ます

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    A100のUSB type-C端子は本体の下側面に搭載しています

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    ZX500のUSB type-C端子は本体左側面に搭載。USB-C対応デバイスの充電ケーブルが共用できて便利です