ソニーは、ウォークマンAシリーズの新モデル「NW-A100」を11月2日に発売する。価格はオープン。店頭価格(税別)は、内蔵メモリ16GBの「NW-A105」が32,000円前後、32GB「NW-A106」が37,000円前後、64GB「NW-A107」が47,000円前後を見込む。ノイズキャンセル機能を備えたイヤホン付きで16GBの「NW-A105HN」は39,000円前後。

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    ソニー「NW-A105」(16GB)

カラーは“New h.ear”カラーのレッド、ブラック、アッシュグリーン、オレンジ、ブルーの5色を用意する。

また、「A100」に初代カセットウォークマンのデザインを模したソフトケースなどをセットにした、ウォークマン40周年記念モデル「NW-A100TPS」も限定販売。11月14日より順次出荷する。A100TPSについては別記事で紹介する。

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    イヤホン付きで16GBの「NW-A105HN」。左からレッド、ブラック、アッシュグリーン、オレンジ、ブルーの5色

Android搭載でストリーミングも高音質な「A100」

A100は、ソニーのAndroidウォークマン「NW-ZX2」(2015年発売)以来となるAndroid OSの採用により、音楽ストリーミングサービスのアプリも利用できるようになった。SpotifyやAmazon Music、Youtube Musicなどの音楽を再生できる。さらに、PCを使わずにダウンロード型の音楽配信サービス(mora、e-onkyo music)から、ウォークマンで直接音楽を購入してダウンロードすることも可能。

ただし、A100はSIMなどは備えていないため、単体ではネットワーク通信はできず、無線LAN環境が必要。また、カメラは無く、QRコードの読み込みなどは行えない。本体スピーカーも非搭載で、音楽を聴くにはイヤホンやヘッドホンが必要だ。ここがAndroidスマートフォンとの違いとなる。

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    NW-A105の背面

音楽再生の機能面では、フルデジタルアンプの「S-Master HX」を搭載。DSDは11.2MHzまで再生できるが、リニアPCM(192kHz/24bit)への変換再生となる。PCMは384kHz/24bitまでサポートする。

CD音源や、MP3などの圧縮音源も、ハイレゾ相当(最大192kHz/32bit相当)にアップスケーリングして再生する「DSEE HX」も進化。新たにAI技術を投入し、処理している楽曲のタイプをAIが自動で判別、音の広がりや奥行きの補正に加え、「高さ感」の補正性能も向上させた。これらのウォークマンの高音質化技術は、音楽ストリーミングサービスの再生時にも適用できるとする。

音楽専用機として、通常のAndroid端末とは異なるボリュームの仕組みを装備。通常のAndroid端末は“メディアの音量”(メディアボリューム)で段階的に音量が決まるが、A100ではこれとは別のMaster Volume(マスターボリューム)を用意。メディアの音量とマスターボリュームの掛け合わせで、120段階で細かく音量を調整できる。

また、ウォークマンの高音質機能の設定を単独アプリ化し、新たに「音質設定アプリ」として搭載。従来は、ウォークマンの中の楽曲にしか設定できなかったが、単独アプリになったことであらゆるサービス・アプリの音にウォークマンの高音質設定を適用して聴けるようにした。

カセットが画面で回る、ユニークな再生画面UI

標準プレーヤーアプリ(W.ミュージック)には、再生中のアルバムや楽曲のジャケットなどの代わりに、カセットテープが回っているかのようなビジュアルを表示するユニークな機能「カセットテープスクリーンセーバー」を備えている。再生画面で一定時間操作をしないでいると、カセットテープUIが現れてハブとともにテープが回る。早送りや巻き戻しも、それに準じた回転となる。

これはウォークマン登場から40周年を迎えた、2019年モデルのウォークマンを象徴する機能で、上位モデルの「ZX500シリーズ」にも備わっている。

  • NW-A100

    NW-A100の画面表示イメージ。左がホーム画面、中央が標準プレーヤーの再生画面。右が「カセットテープスクリーンセーバー」のノーマルポジション(上級)の表示

表示するカセットテープの種類(見た目)は、音楽ファイルの“再生品質”によって異なり、詳細は以下の通り。また、再生楽曲の曲名やアーティスト名はテープのラベル(に相当する箇所)に表示する。

【CDクオリティ未満】

  • CHF ノーマルポジション(廉価):MP3 / AAC / WMA 128kbps以下
  • BHF ノーマルポジション(普及):MP3 / AAC / WMA 160kbps以下
  • AHF ノーマルポジション(上級):MP3 / AAC / WMA 256kbps以下
  • JHF ハイポジ(初代):MP3 / AAC / WMA 320kbps以下

【CDクオリティ】

  • UCX ハイポジ(JHFの後続):FLAC / ALAC / APE /MQA
  • UCX-S ハイポジ(UCXの上位):AIFF
  • DUAD フェリクローム(メタルテープ以前の最高級):PCM

【ハイレゾ】

  • METAL(初代メタルテープ):FLAC /MQA / ALAC / PCM / AIFF / APE
  • METAL Master(最高級メタルテープ):DSD

端子はWMポートを廃し、USB Type-Cに!

A100の底面の端子が、既存のA50まで採用されていたWM-PORTからUSB Type-Cに変更されたのは、大きな注目ポイント。ソニーの調査では「ウォークマンの不満点トップ10」の中でも「ウォークマン専用ケーブルしか使えない」点が筆頭に上がるほどで、ユーザーの声を反映して今回からUSB-Cに変更した。

付属のケーブルで充電できるほか、アイ・オー・データ機器製の光学ドライブ“CDレコーダー”「CDレコ」(別売)をつないで、手持ちのCDをPCを使わずにウォークマンに直接取り込める。底面にはmicroSDカードスロットも搭載し、ストレージの増設ができる(内蔵ストレージは16GB)。ステレオミニ出力や、ストラップホールも備える。

  • NW-A100

    NW-A105の底面。USB Type-CとmicroSDカードスロットを備える

  • NW-A100

    NW-A105(左)とNW-A55(右)の底面。従来のWM-PORTと違ってUSB-Cはスッキリして見える

A100の本体サイズは97.3×54.8×11mm(縦×横×厚さ)で、A50よりもやや丸みの少ないしっかりとしたデザインに変わった。Androidを搭載しながらもA50(97.3×54.8×10.7mm)とほぼ変わらないサイズ感を実現。画面は3.1型から3.6型に大型化しつつ、解像度も800×480ドットから1,280×720ドットへの高精細化を図った。

  • NW-A100

    NW-A105(左)を従来のNW-A55(右)並べてみると、サイズ感を維持しながら画面が大きくなったのが分かる。代わりに丸っこい雰囲気は薄れ、“小さなAndroidスマホ”感がでている

本体側面には、A50と同様のハードウェアキーを備え、音量ボタンはシーソータイプから音量アップ・ダウンが独立したボタンになった。

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    NW-A105の物理ボタン。音量ボタンは独立ボタンに変わった

A100の本体は、A50同様に削り出しのアルミキャビネットを採用して剛性を高め、「低音域がさらにクリアで力強くなった」とする。また、新たに上位モデルで採用している高音質パーツをA100にも採用。フラッグシップのWM1シリーズや、上位モデルのZXシリーズで採用している「Fine Sound Register」や、ZX300シリーズのフィルムコンデンサを備えている。これにより「伸びがある自然な音質」や「透明感のある艶やかな音質」を実現している。

  • NW-A100

    削り出しのアルミキャビネットができるまで(左下〜右下)。基板(右上)には上位モデルの高音質パーツを採用した

別売のイヤホン「IER-NW510N」(税別12,000円前後、A105HNには同梱)と組み合わせて、アクティブノイズキャンセリング機能が利用可能。6mm径のドライバーを搭載し、ハイレゾ再生や、外音取り込みにも対応したイヤホンとなっている。イヤホンのデザインは既存のIER-NW500Nよりも50%サイズダウンし、豆のような丸っこいデザインに変わった。

  • NW-A100

    従来よりも小型化したイヤホン「IER-NW510N」(左)。右が既存の「IER-NW500N」

  • NW-A100

    利用イメージ

Bluetoothによるワイヤレス再生にも対応し、LDACコーデックをサポート。ハイレゾ相当のワイヤレス再生が楽しめる。

連続再生時間は最大16時間(FLAC 192kHz/24bit再生時)で、MP3再生時は最大26時間。重さは103g。USB端子キャップ×2が付属する。別売オプションとして、画面カバー付きのソフトケース(税別3,500円前後)や、シリコンケース(同2,000円前後)、画面保護シート(同1,500円前後)などを用意する。

  • NW-A100

    別売のソフトケース(上段)や、シリコンケース(中段)を用意する