IFA 2019のシャープブースでは、傘下のDynabook株式会社が開発を表明している8K対応PCのプロトタイプや、日本未発表のdynabookブランドノートPC新モデルが展示されていました。

8K対応PCのプロトタイプは、セパレートモデルとオールインワンタイプの2機種

  • Dynabookの8K対応PC(プロトタイプ)

    シャープがIFA 2019会場ブースで展示した8K対応PCのプロトタイプ。こちらはミニデスクトップきょう体のセパレートタイプ

シャープはこれまでも、Dynabookが8K対応PCの製品化を検討していると明らかにしており、製品イメージを公開しています。IFA 2019のシャープブースでは、dynabookブランドの8K対応PCのプロトタイプを展示しました。

8K対応PCの展示機は、ミニデスクトップきょう体を採用したパレートタイプと、ペン入力に対応した8Kディスプレイの背面にPC本体を装着して利用するオールインワンタイプです。いずれも稼働モデルではありませんでしたが、イメージ画像ではなくモックアップとして8K対応PCを公開したのはこれが初めてです。

  • Dynabookの8K対応PC(プロトタイプ)

    8K対応のセパレート型PC本体。展示されたのはモックアップでしたが、スタイリッシュなデザインが特徴的。側面にはdynabookロゴを配置しています

セパレートタイプの8K PCは、ボディ側面にdynabookロゴを印刷したシルバーのボディで、薄型スタイリッシュなボディが特徴となっています。一方でオールインワンタイプの8K PCは、ディスプレイを前方に引き寄せながら水平に近い角度まで倒して利用できるヒンジを備え、ペン入力も考慮しているなど、特に映像クリエイターを意識したモデルとなっています。

双方とも具体的な仕様は公表していませんが、いずれも8Kディスプレイを接続して、8K表示を行いながら作業できるスペックが詰め込まれることになります。また、シャープブースで開催された記者会見では、これら8K対応PCの発売時期についても言及がありました。セパレートタイプについては2020年春に、オールインワンタイプは2021年に発売するとのことです。

  • Dynabookの8K対応PC(プロトタイプ)

    こちらはオールインワンタイプの8K対応PCプロトタイプ

  • Dynabookの8K対応PC(プロトタイプ)

    ディスプレイはペン対応を想定していて、このように深く倒して利用することも可能です

  • Dynabookの8K対応PC(プロトタイプ)

    PC本体は8Kディスプレイの背面に設置

  • 記者会見では、これら8K対応PCのセパレートタイプを2020年春に、オールインワンタイプを2021年に発売すると発表

国内未発表のdynabook新モデル、15型で1.36kgの軽量ノートPC

シャープブースにはdynabookコーナーが用意され、海外で販売されているTecraブランドのノートPCを展示していました。日本未発表の新モデルを見つけたので紹介します。

  • シャープブースにはdynabookコーナーも用意され、dynabookブランドのPCを多数展示

新モデルは「Tecra X50-F」です。特徴は、フルHD(1,920×1,080ドット)表示の15型IGZO液晶を採用しながら、1.36kgという軽量ボディを実現していること。15型液晶搭載で1.5kgを大きく下回る軽さのノートPCは非常に少ないので、Tecra X50-Fなら大型ディスプレイのノートPCを持ち歩きたいと考えていたユーザーに最適と説明しています。

  • Tecra X50-F

    日本未発表の新モデルとなる「Tecra X50-F」。15.6型液晶搭載ながら1.36kgの軽さを実現

  • Tecra X50-F

    フルHD対応の15.6型IGZO液晶を採用。470nitsの高輝度が特徴

大画面かつ軽いというだけでなく、バッテリー駆動時間も最大17時間と長く、外出時にもバッテリー残量を気にせず使えそうです。さらに、ボディ素材にはマグネシウム合金、内部にはハニカム構造を採用することで、米国国防総省が制定する米軍調達基準「MIL規格(MIL-STD-810G)」準拠の堅牢性テストにもパスしており、安心して持ち歩けるでしょう。

  • Tecra X50-F

    ボディ素材にマグネシウム合金、内部にハニカム構造を採用。MIL規格準拠のテストをクリアする優れた堅牢性も実現。天板にはdynabookロゴ

CPUは第8世代Intel Coreプロセッサ、メモリは最大16GB、内蔵ストレージは最大1TBのSSDに対応。Intel Optaneメモリーを組み合わせたHDDモデルも用意されます。

無線機能は、IEEE 802.11axまたはIEEE 802.11ac準拠の無線LANとBluetooth 5.0を搭載し、ワイヤレスWANの搭載にも対応しているそうです。モダンスタンバイにも対応しているため、スリープからのすばやい復帰や、スリープ中でもメールやメッセージの受信も可能です。

  • Tecra X50-F

    本体正面

  • Tecra X50-F

    左側面。こちらにはUSB 3.0×2基とオーディオジャックを配置

  • Tecra X50-F

    背面

  • Tecra X50-F

    右側面。microSDカードスロット、Thunderbolt 3×2基、HDMIを用意。スマートカードリーダーの搭載にも対応

ポート類は、左側面にUSB 3.0×2基とオーディオジャック、右側面にThunderbolt 3×2基とHDMI、microSDカードスロットを備えています。このほか、顔認証カメラや指紋認証センサーなどの生体認証機能、およびスマートカードリーダーの搭載も可能となっています。

Tecra X50-Fは、欧州では2019年10月に発売を予定しており、価格は未定。日本での発売についても未定とのことですが、この仕様であれば日本での発売も十分期待できるはずです。

  • Tecra X50-F

    キーボードは19mmフルピッチを確保。タッチパッドに加えてスティックタイプのアキュポイントも搭載

  • Tecra X50-F

    生体認証機能は、指紋認証センサーと顔認証センサーを搭載できる

  • Tecra X50-F

    バッテリー駆動時間は約17時間。日本での発売は未定です