2019年1月17日に発表された13.3型ノートPC「dynabook G」シリーズの「G」は、本物や純粋などを意味する「Genuine」から取られたそうです。

1989年から続いた”東芝のdynabook”に終止符が打たれ、シャープ傘下で生まれたdynabook第1弾、それがdynabook G。今回は、このdynabook Gの見ただけではわからないいいところ、つまり「Genuine」なところを実機から探っていきます。

前編ではDynabook Gシリーズのデザイン、そして機能の「Genuine」な部分を見てきました。この後編では、インタフェースやパフォーマンスに関する「Genuine」な部分を紹介しましょう。

  • “新生”Dynabookの第一弾モデルの最上位機種「dynabook G8」

■試用機の主な仕様 [製品名] dynabook G8 P1G8JPBL [CPU] Intel Core i7-8550U(1.80GHz) [メモリ] 8GB [グラフィックス] Intel UHD Graphics 620(CPU内蔵) [ストレージ] 512GB PCIe SSD [光学ドライブ] 非搭載 [ディスプレイ] 13.3型ワイド液晶、1,920×1,080ドット、タッチ非対応 [OS] Windows 10 Home 64bit版 [バッテリー駆動時間] 約19時間 [本体サイズ/重量] W308.8×D211.6×H17.9mm / 約859g(試用機の場合。最小構成では約779g) [実勢価格(税込、2019年2月下旬)] 211,240円前後

LANポートや通常サイズのHDMI、USBを搭載

さて、本体に搭載したインタフェースも注目したいところです。薄型軽量ボディが重要なイマドキモバイルノートPCでは、薄いボディを実現するために本体に搭載するインタフェースの種類と数を“厳選”する傾向にあります。

幸いにしてインタフェース規格が進化したおかげで、「USB Type-Cを積んどけ」で十分事足りるようになりました。コネクタサイズがコンパクトで高速なデータ転送が可能なだけでなく、サポートする規格によっては映像出力インタフェースとしても充電用のコネクタとしても利用できるので、最近のモバイルノートPCではUSB Type-Cだけを2~3基搭載しているだけ、というモデルも少なくありません。

しかし、dynabook Gシリーズは違います。とはいえ、登場したばかりの最新規格に対応した最先端のインタフェースがあるわけではなく、逆に「古い規格」に対応したインタフェースを幅広くそろえているのです。

  • 左側面には電源コネクタとUSB 3.1 Type-C、HDMI出力、microSDスロットを搭載

  • 右側面にはUSB 3.0(Type-A)2基と有線LAN用のRJ45と大柄のインタフェースを備える

もちろん、USB Type-Cもありますが、それは右側面の1基だけで、他にはHDMI出力に、USB 3.0(Type-A)が2基、最近では搭載するモデルがずいぶんと減った有線LANポートも1基備えています。

特に薄いボディにサイズが大きい有線LANポートを搭載する例は珍しく(外付けのアダプタを用意するモデルは多いが)、あっても「折りたたみ式」にして、使うときに広げることで何とか搭載するケースが多い中、dynabook Gシリーズは有線LANポートを“そのまま”ボディに組み込んでいます。Dynabookの中に人に聞くと「これもユーザーの使い勝手を優先したが故」とのことです。

  • 背面にはインタフェースをおかず、排気用のスリットだけを設けている

USB Type-Cは確かにほぼ万能で、これだけあれば事足りるのは規格のスペック的にその通りなのですが、今使っている周辺機器や外部ストレージなどを見回すと、「まだまだType-AのUSB機器が多くて」というユーザーが依然として多いです。

そして、(これは職業柄かもしれないのですが)大人数が無線LANを使用する環境だと自分の無線LANが不安定なことが多々あり、確実にネットワークを利用できるのは有線LANであることがしばしばあります。そんななとき、本体に有線LANポートがあるととても助かる、という経験をしています(外付けの有線LANアダプタは「オフィスで有線LANしか使えない」場合の利用なので、多くのユーザーはほぼ持ち歩かないはず)。