それでは、ALIENWARE AREA-51mのパフォーマンスをベンチマークで検証していこう。先に述べたとおり、ここからは評価機のCore i9-9900K+GeForce RTX 2080のパフォーマンスである。

同シリーズでもCPU、GPUの異なるモデルではスコアに大きな違いが生じる。ALIENWARE AREA-51mシリーズの最高スペック時のパフォーマンスとして見ていただければ幸いだ。

まずはCPU性能。CINEBENCH R15では、Multi CPUが1916.63cb、Single CPUでは207.04cbだった。2000目前のマルチスレッド性能、200を超えるシングルスレッド性能なので、CPU性能不足を感じることはまずないだろう。CINEBENCH R20でも、4770cb、497cbでノートPCとしてはトップクラスのパフォーマンスだ。

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    CINEBENCH R20のスコアはCPUが4770cb、CPU(Single Core)が497cb

アプリケーション性能を見るPCMark 10は、Extendedスコアが9317とすでに10000ポイントに迫る。Essentialsシナリオ、Digital Content Creationシナリオも10000ポイントを超え、Productivityシナリオも9000ポイント台に乗せている。

CPU、GPUともに高性能、さらに潤沢なメモリ、ランダムアクセス性能も十分なストレージ構成なので、PCにおける全般の用途で高いパフォーマンスを発揮することができると言える。

PCMark 10 Extended Testにおけるスコア
Extended Score 9317
Essentials 10621
Productivity 9004
Digital Content Creation 11023
Gaming 19320

3DMarkを見ても、どれも高いスコアだ。標準のFire Strikeでは22815となり、DirectX 12のTimeSpyも10380を記録した。もちろん、デスクトップ版を含めれば上位にGeForce RTX 2080 Tiがあるわけだが、ノートPCでこれを搭載することは難しく、GeForce RTX 2080ファクトリーオーバークロックのこのスコアが、ノートPCにおけるトップスコアと思ってよいだろう。

3DMarkスコア
IceStorm Performance 202362
IceStorm Extreme 198777
IceStorm Unlimited 204682
CloudGate Performance 58847
SkyDiver Performance 55381
FireStrike Performance 22815
FireStrike Extreme 11740
FireStrike Ultra 6208
NightRaid Performance 58586
TimeSpy Performance 10380
TimeSpy Extreme 4750
PortRoyal Performance 5640

これだけ高性能だとVRもさぞ快適だろう。まずOculusに新モデルRift Sが登場したのでその互換性テストを実行してみたが、もちろんオールグリーンだった。

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    OculusのRift Sも問題なく接続可能なようだ

次にVRMarkを実行してみた。もっとも軽量なOrange Roomでは11457ポイントでAverage FPSも249.76fpsとかなり高い。やや重いCyan Roomも10442ポイントで227.63fps、もっとも重いBlue Roomはさすがに3390ポイントで73.9fpsだったが、Cyan Roomまでターゲットfpsを超えているので、現在のVRタイトルの多くをカバーできる。

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    VRMarkの結果。まずはOrange Room

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    続いてCyan Room

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    最後にBlue Room

実タイトルのゲームベンチマークを見ていこう。解像度は基本的に1,920×1,080ドットとしている。

まずはFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク。かなり重いタイトルだが、高品質時で10724ポイント、「とても快適」評価なのでプレイに問題はない。標準品質なら13921ポイントで最大評価の「非常に快適」に上がった。

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    FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークでは高品質でとても快適評価を得られる

次も比較的重いTom Clancy's Ghost Recon Wildlandsを試したが、最高プリセットの「ウルトラ」時で平均73fps、最小62.25fpsとなり、最高の画質をパネル解像度そのまま、常時60fps超で楽しめることが証明された。続くShadow of the Tomb Raiderも、「最高」プリセットで118fpsという結果だ。

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    Tom Clancy's Ghost Recon Wildlandsはプリセットが最高でも60fps超え

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    Shadow of the Tomb Raiderも同様

GeForce RTX 20シリーズの独自機能として、リアルタイムレイトレーシングとDLSSの効果をMetro Exodusで試した。Metoro Exodusのビルトインベンチマークでは、RTXというリアルタイムレイトレーシングとDLSSがオンのプリセットがあるが、この2つの項目以外はUltraプリセットに準じている。

まずUltraプリセット時は平均75.41fpsだった。対するRTXプリセットは64.76fpsだ。リアルタイムレイトレーシングはかなり重い処理だが、DLSSがフレームレートを持ち上げて10fps程度の低下に抑え、60fpsを超えているので十分に楽しめる性能である。

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    Metro Exodusの結果。こちらはUltraプリセットで平均75.41fps

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    リアルタイムレイトレーシングとDLSSを有効にしたRTXプリセットでは64.76fps。リアルタイムレイトレーシングが有効でもDLSSの効果によって、フレームレートの低減をわずか10fps程度に抑えている