画面を開くと、底部がリフトアップして吸気口に

薄型ゲーミングノートPCで気になるのは冷却性能と動作音だ。ROG ZEPHYRUS S GX531GWRは、天板を開くと底面後部が約5mmほど持ち上がり冷却力を高める「ActiveAerodynamicSystem(AAS)」を採用。キーボード上部の通気口からも空気を取り込み、背面や側面から効率よく熱を逃がす作りになっている。

PCMark 10実行時のCPU温度を追ってみたところ(Armoury Crateの設定はバランスモード)、一瞬だけ92℃まで上がることもあったが、平均的には60~80℃程度。うまく熱をコントロールしている。GPUも一瞬87℃まで上がることがあったが、おおむね60~80℃程度ときちんと冷却できていた。

なお、Armoury Crateの設定をTurboモードにすると、ファンの回転数もアップする。そのおかげで性能が向上しながら、CPU温度は最大でも90℃、おおむね55~70℃程度とバランスモードよりも発熱が抑えられていた。GPUも最大67℃だった。

  • 「ROG ZEPYRUS S GX531GWR」、ASUSの薄型ゲーミングノートPC、吸気口
  • 「ROG ZEPYRUS S GX531GWR」、ASUSの薄型ゲーミングノートPC、吸気口
  • 天板を開くと本体底面の後部が約5mmほど持ち上がり、冷却のためのエアフローが確保される。面白いギミックだ

薄型の宿命、動作音はどうだったか?

高性能なゲーミングノートPCでは、高負荷時にはヘアドライヤー級の爆音を発する製品もある。高い性能を小さなボディに詰め込むためには仕方ない部分もあるが、ROG ZEPHYRUS S GX531GWRの前面から約10cmの距離から騒音計で測定したところ、高負荷時でも43.4dBだった(アイドル時は34.8dB、暗騒音は33.8dB)。非常に静かとまでは言えないものの、ヘッドホンでゲームをすれば動作音は気にならないレベルだ。しかも、負荷によってファンの回転数が微妙に変化するので、常に最大の動作音を発するわけではない。これは、AASが有効に働いている証と言えるだろう。ただし、Turboモードでは高負荷時に48.0dBまで動作音はアップ。かなり耳障りなレベルになってしまう。性能上昇とのバランスを考えて選ぶ必要があるだろう。