ひょっとして、連絡先アプリの名前欄にその文字列を登録していたのではありませんか? メールアプリで新規メッセージを作成するとき、送信先を指定するために「+」ボタンをタップして件の文字列を選択した、という作業の流れが目に浮かびます。となると、かなりマズい状況ですね……。

メールアプリで送信先を指定するとき、宛先欄の右端にある「+」ボタンをタップすると、連絡先アプリに登録した相手先が一覧されます。新規メッセージを作成するとき当たり前のように行う作業ですが、ここで生成されるのは連絡先アプリに登録した名前をエンコード(符号化)したメールアドレスです。

インターネットメールでは、ヘッダーと呼ばれる部分の「To行」にメールアドレスを記載しておくと、メールサーバ間で適切に転送されますが、To行にはメールアドレス以外の文字列を添えることもできるのです。日本語の場合符号化処理が必要になるため、「To: =?utf-8?B?44K644Op6Kqy6ZW3?= hogehoge@mynavi.jp」といった行を用意することになります。

メールアプリで新規メッセージを作成するときに連絡先アプリの情報を使うと、そこに登録された名前を符号化したTo行が生成されます。メッセージの送信相手が日本語を表示できるスマートフォン/パソコンを利用しているのであれば、符号化された文字列は適切に複合化(デコード)され、メールアプリの宛先欄に表示されます。連絡先アプリに「ヅラ課長」という名前で登録していたのなら、相手のところには「宛先:ヅラ課長」と表示されているはずです。

インターネットメールは仕組み上送信取消処理ができないため、いちど送信ボタンを押してしまうと回収は困難です。本文に目は通しても宛先欄をいちいちチェックしていない可能性がありますから、悲観するには早いものの、まずは連絡先アプリの内容を修正して襟を正しましょう。幸運をお祈り致します。

  • メールアプリで新規メッセージを作成するときに連絡先アプリの情報を使うのは、時として危険な状況を招くことがあります