米Facebookは10月23日 (現地時間)、デザインを刷新した「Messenger 4」の提供を開始した。メッセンジャーとしての原点に回帰したシンプルなユーザーインタフェースになっている。

Facebookから切り離されて単独で利用できるようになってから、ゲームやメッセンジャーボット、モバイル決済など様々な機能を追加しながら、Messengerはプラットフォームとして成長してきた。しかしながら、多機能化の弊害も生じ、米国や欧州、オーストラリアなどで最近行ったユーザー調査では、Messengerが「シンプル」であることをトッププライオリティに挙げるユーザーが71%に達した。Messenger 4は「メッセージングとつながりにもう一度フォーカスしたシンプルなデザインとパワフルな機能で、ユーザーが求める結びつきや価値を提供する」としている。

Messenger 4には、画面下部分に「メッセージ (Chats)」「友達 (People)」「発見 (Discover)」の3つのボタンが並ぶ。これまでのデザインではホーム上部のタブを含めると最大で9つのタブが画面に並んでいたが、それが3つに減り、ユーザーがよく使用する機能がナビゲーションしやすくなった。例えば、画面下部中央に置かれていたカメラのボタンがメッセージ・タブ内の上部に移されている。これまでより目立たないが、カメラは会話において用いられるので、メッセージ・タブ内の方がスムースにアクセスできる。

  • シンプルなデザインに

    タブが3つだけのシンプルなデザインに

メインのUIはシンプルになったが、ここ数年で追加してきた機能は省いていない。シンプルなナビゲーションにとけ込ませている。また、メッセージのカスタマイズ機能として新たに「Color gradients」を追加した。会話のバブルの色を変えてムードやトピックを表現できる。例えば、どこか遊びに行く場所を決めている会話で、青いバブルを少しずつ赤に変化させて盛り上がってきた気分を表現したり、逆に悲しいムードの時はブルーというような使い方が可能。Color gradientsを使った色の変更は会話中だけではなく、いつでも適用できる。

  • 「Color gradients」

    バブルの色をカスタマイズして表現する「Color gradients」

ユーザーが新しいUIに少しずつ慣れていけるように、数週間をかけて全ユーザーにMessenger 4の提供を拡大していく。しばらくはロールアウトに専念することになるが、ダークモードなどこれから追加を計画している新機能が多数控えているという。