既報のとおりMicrosoftは新たな3種類のデバイスをSurfaceファミリーに加えた。大方の予想を裏切らず、Surface Pro 6とSurface Laptop 2、そしてSurface Studio 2とスペックを強化した新モデルがラインナップに加わっている。
興味深いのは日本マイクロソフトが発表直後の2018年10月3日に公式ブログを発表した点だ。国内における一般向けおよび法人向けモデルの参考価格と発売日を明示し、16日から入手可能だという。
振り返ると初代Surface Proの米国発売日は2013年2月9日に対して、日本は同年6月7日と4カ月の時間を要した。Surface Pro 2、Surface Pro 3は同日発売ながらも、Surface Pro 4は米国2015年10月26日、日本2015年11月12日(i7モデルは2016年1月22日)と再び1カ月の遅延が発生している。背景にはグローバルにおける日本市場の重要性とパーツ調達量などが深く関係するものの、今回は良いタイミングで準備できたのだろう。
先の公式ブログでは、Surface Studio 2の日本市場展開は「未定」となっているが、その後の製品発表会で2019年の発売とされた。
Surface Studioは、ディスプレイを手前に引き寄せることで2-in-1 PC風に使用できる野心的な設計は魅力的だ。ただ、ハードウェアスペックが若干見劣りするせいか、筆者の周りで購入したという話はあまり耳にしない。今回も第8世代ではなく第7世代プロセッサを搭載するなど、3,499ドルという高額な出費を躊躇させる要素が見え隠れする。
また、今回の発表でサプライズとなったのは、Surface Headphonesだ。こちらも2019年の発売を予定する。段階調整可能なノイズキャンセリング機能を備え、携帯性を高めるためにイヤーカップは折りたたみ可能。筆者はインナーイヤー型のAirPodsを使用しているが、周囲への音漏れが気になりつつも、携帯性とのトレードオフとして甘んじている。
その点Surface Headphonesは、外部音量を聞き取る必要製がある場面でも調整できるため、一般的なBluetoothヘッドフォンよりも機能性は高い。同時にSurfaceユーザーとしては、Surfaceペンなどと合わせてデバイスブランドを統一できるのも魅力的だ。惜しむべきはカラーバリエーションがプラチナ1色という点。タイプカバーに合わせてバーガンディなど、ほかの色も選択できればベストだったろう。
さて、第8世代Coreプロセッサを搭載し、カラーバリエーションとして黒が加わったSurface Pro 6は非常に魅力的で食指が動きつつも、Surface Goを購入したばかりで、かつ今後登場予定のLTEモデル待ちの筆者はさすがに見送ろうと思っている。
最近は持ち出すこともめっきり減ったが、New Surface Pro(Pro 5)やSurface Pro LTE Advancedも仕事部屋で現役だ。まずは、Surface Headphonesの日本市場投入を一日千秋の思いで待ちたい。
なお、2018年10月2日から全体配信開始となるWindows 10 バージョン1809(Windows 10 October 2018 Update)に関しては稿を改めて述べることにしよう。個別配信は既報のとおり始まっており、筆者も非Insider Previewマシンは更新済みだ。
阿久津良和(Cactus)