東芝ライフスタイルは10月2日、衣類スチーマーと掃除機の新製品発表会を開催しました。いずれも11月中旬に発売予定です。
衣類スチーマーはコードから解放された
今回発表された新製品の中でも注目なのは、業界初となるコードレスタイプの衣類スチーマー「La・Coo S(ラクーエス)」(TAS-X4)です。コードレス仕様なだけでなく、コード式としても利用できる画期的な機構となっています。衣類のサイズやアイロンがけしたい箇所、衣類の吊るし方などに応じてコードレスで使うか、コード式で使うかを選べ、これまで以上にアイロンがけを楽にしてくれる製品です。
-
業界初のコードレス仕様となる、東芝ライフスタイルの衣類スチーマーの新モデル「La・Coo S(ラクーエス)」(TAS-X4)。シルバー(左)、レディッシュブロンズ(右)の2色展開
そもそも衣類スチーマーは、大量のスチームを当てて衣類のシワ伸ばしを行うスチームアイロンの一種。アイロン台のように平らな台の上でなくても、衣類を吊るした状態で楽にシワを伸ばせる手軽さから、近年人気が高まっているカテゴリーの製品です。日々の身だしなみに気を遣う男性ビジネスマンから好評で、朝の通勤前にサッとアイロンをかけて、シャツのシワをただす人が増えています。
コードがないほうが使い勝手のよい衣類スチーマーですが、実現できていなかったのは機構上の問題。というのも、一般的に衣類スチーマーは本体のタンクに給水した水を"気化室"と呼ばれる空間で気化させたあと、電動ポンプによってスチームを外に送り出すという仕組み。電動ポンプを稼働させるために多くの電力を要することなどが、コードレス化への大きなハードルとなっていました。
TAS-X4では水タンクや気化室の配置を改善。レバーを引くことでバルブ(弁)が開き、気化室に水を送る仕組みを採用しました。この方式により、ポンプなしでも水を気化室に送ってスチームを発生させられるようになり、コードレス化を果たしました。本体に接続するアダプターを介して、コード式としても利用できます。
-
衣類スチーマーの構造・仕組み。水を送り出す電動ポンプの代わりにバルブを採用したことでコードレス化を実現した
-
スタンドで待機中の衣類スチーマー「TAS-X4」。コードレスとコード式のどちらでも使える
-
コードと本体を接続する部分。コードをつないで使いたいときは、本体とコードをドッキングしたうえで、切り替えスイッチを入れるとコードが外れなくなる
-
TAS-X4の充電台
コードレスになり、ポンプや電源コードなどが不要となった結果、本体の重さも約710gと軽量になりました。
コードレス時の連続スチーム噴射時間は約1分30秒。40秒ほど給電すると、また1分30秒スチームを噴射できます。コードありの場合は、最長で約7分10秒スチームを噴射し続けられます。
スチーム量に関しては、シャワースチーム設定で1分間あたり最大約12mL、標準のスチーム設定で約9mLと、衣類スチーマーとしてはトップレベルのスペックを誇ります。
-
給水口。付属の専用カップを用いて中に水を注ぐ
-
トリガーを引いている間にスチームが出る仕組み。トリガーの上にあるスイッチを切り替えることで、スチーム量のモードを変更できる
-
標準のスチーム設定だが、なかなかのスチーム量
-
ハンガーに吊るした状態のシャツをアイロンがけ。片手で操作しても苦にならない重さで、わずらわしいコードもないのでかなり快適!
-
ビフォア(写真左)＆アフター(写真右)。左半分に比べると、スチームアイロンをかけた右側はしっかりとシワが伸びている
フラットなかけ面を利用して、ドライアイロンのようにも使えます。東芝の従来のコードレスアイロンと同様、かけ面の先端が細く尖った「楽がけライン」という独特の形状を採用し、ボタン周りなどのアイロンがけもスムーズに行えるのが特長です。
-
アイロン面は、ボロンと呼ばれる物質でコーティンがされている。硬度は9.3で、ダイヤモンドの硬度(10)とほとんど同じ。非常に硬い物質で、耐摩耗性、耐熱性、滑りやすさに優れている
-
アイロンの先端にある「楽がけライン」によって、ボタン周りなどの細かい場所にもアプローチしやすい
ハンドル部分は、「オープンハンドル」という直線部分が長くて持ちやすい形状。軽量・コンパクトかつ小回りの利く操作性で、ドライアイロンも衣類スチーマーも軽快にこなせます。
本体サイズは、W17.9×D7.1×H13.7cm、タンク容量は約65mL。定格消費電力1200W、かけ面の温度設定は高(約200度)、中(約160度)、低(約120度)の3段階です。推定市場価格は14,000円前後(税別)。コード式の下位モデル「TAS-M3」もラインナップします。価格は6,000円前後(税別)です。
