掃除機の本質である清掃能力に関しては、「吸引力の雄」であるダイソンには劣るものの、高価格帯のコードレススティッククリーナーとして求められるレベルを十分にクリアしているでしょう。

パワーを「標準」と「強」に切り替えられるだけでなく、フローリング用とカーペット用の運転モードが用意されています。特にカーペット用モードは強い吸引力ながら、ヘッドが布にまとわりつくことなくスムーズに動かせるため、操作性が良好です。

  • EVOFLEX

    手元にある操作部。ハンドル部分から指が届きやすい位置にあり、操作しやすい

ヘッド裏には素材と硬さの異なる2種類の回転ブラシが採用されており、大きなゴミから微細なゴミまで、床の種類が違ってもしっかりとかき込んでいるように感じました。

  • EVOFLEX

    ヘッドブラシ裏面。ソフトな起毛素材の前面ロールブラシと、しなりのある細い刷毛が付いた硬めブラシの二層構造で、大小のゴミを効率よくかき出せる

ヘッド前面が開いた構造も特徴です。ヘッドがゴミを押し出さずに吸引できるため、壁際にあるゴミの取り逃しを減らすのに役立っています。

ヘッドの難点をあげるとしたら、ヘッドのサイズが一般的な掃除機よりも大きく、狭い場所に入り込めないこと。広いエリアをざっくり掃除するのには適していますが、狭い場所や隙間の掃除は少々無理があるのも事実です。

  • EVOFLEX

    ヘッドブラシの前面はカバーがなく、ブラシが壁際までリーチしてゴミをかき出しやすい構造だ

第一印象で最も弱点といえるのは本体の重さでしょう。重さは3.33kgと、はじめて手にしたときは「重っ!」とビックリ。とはいえ、使用中はヘッドのアシストモーターで前方に引っ張られるため、手にしたときほどの重量感はありませんでした。ただしアシストモーターの音が気になるため、集合住宅などでは階下への配慮から、夜間の使用は控えたいところです。