三菱電機のコードレススティック掃除機「iNSTICK(インスティック)」シリーズから最新モデル「ZUBAQ(ズバキュー)」(HC-JXH30P)が登場しました。10月1日発売で、推定市場価格は8万円前後(税別)です。

  • ZUBAQ
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  • 三菱電機が2018年10月1日に発売する「iNSTICK ZUBAQ HC-JXH30P」(予想実勢価格8万円前後)。充電台と本体を合わせると、どこか「Q」の形を連想させます

iNSTICKシリーズといえば、掃除機と充電台が一体化したデザインと、充電台に空気清浄機能を備える点が大きな特徴でした。今回のモデルで空気清浄機能は省かれてしまいましたが、「充電」と「収納」というコードレススティック掃除機の大きな課題をクリアしているのは従来通りです。

では、「ZUBAQ」という愛称が付いた新モデルはどのように進化したのでしょうか。実際に使ってみることにしましょう。

パワフルモーター搭載、吸引力も自信あり

ZUBAQは、日本人のライフスタイルや現代の掃除ニーズにマッチした掃除機を目指して開発されたそう。日本人のライフスタイルとして、三菱電機が注目したのは「床座」、つまり床に座るライフスタイル。2018年現在、新築住宅のほとんどがフローリングになっているそうですが、靴を脱いで生活する日本人は床に座る機会が多くあります。また、フローリングにラグやカーペットを敷くスタイルも多いそうです。

そこでフローリングだけでなく、ラグやカーペットを快適に清掃できる掃除機を目指しました。ZUBAQの心臓部であるモーターには、三菱電機が開発した新型の「JCモーター」を搭載。小型でありながら業界トップクラスの高効率と、毎分12万5,000回転によるハイパワーを実現したとのことです。

  • ZUBAQ

    ZUBAQに搭載する新開発の「JCモーター」

ブラシも従来モデルから改良されました。従来モデルは幅22.6cm、開口部は18.1cmだったのに対し、ZUBAQの幅は22.3cmと少しだけコンパクトになり、開口部は18.4cmに広がりました。クリアランス(床とヘッドのすき間)は1.5mmから2.5mmに広げられており、米粒などの大きなゴミも前方から吸い込めます。

  • ZUBAQ

    自走機能付きのパワーブラシ

  • ZUBAQ

    ブラシに毛がからまったときのため、ワンタッチでブラシを取り外せるようになっています

操作ボタンは電源をオン・オフする「運転スイッチ」と、掃除パワーを切り替える「強/標準スイッチ」だけのシンプル設計です。一般的なコードレススティック掃除機は電源を入れると「標準」、もしくは「オート」で掃除を開始しますが、ZUBAQは電源をオンにするといきなり「強」モードで運転を開始するので驚きました。標準モードでは最大40分の連続運転が可能ですが、強モードでは最大8分と短め。ただし充電時間は約90分と、充電が比較的早く終わるのは魅力でしょう。

では掃除性能を動画で紹介しましょう。おがくずと砂、綿、人毛をフローリングにまぶして吸い込んでみました。

  • フローリングでおがくずと砂、綿、人毛などを吸ってみました

クリアランスが従来モデルから広がっているとはいえ、床に接地したままではブルドーザーのようにゴミを前方に押し進めてしまいます。もちろん、ヘッドを上げてゴミの上にヘッドを乗せればしっかりと吸い取ってくれました。

  • 今度はゴミをすべて吸い取れました

ゴミがさすがに多かったのでもう一度、少しヘッドを浮かせながら吸い込んでみたところ、今度はスムーズに吸い取れました。このぐらいの量だとたいていの人はヘッドを浮かせながら掃除すると思いますので、安心の結果になりました。

では、次にラグを掃除してみましょう。ラグにもフローリングと同じようにおがくずと砂、綿、人毛をまいた上で、人毛は少しラグになすりつけておきました。

  • ラグの掃除に挑戦

こちらは驚きの結果となりました。フローリングでは大きめのゴミをそのまま前に押し進めてしまう感じがあったのですが、ラグではまったくヘッドを浮かせていないのにもかかわらず、スムーズにゴミを吸引してくれました。毛足の長いラグやカーペットではないものの、1往復でほぼすべてのゴミをかき出して吸い取ったのです。