講談社、手塚プロダクション、NTTドコモ、VAIO、富士ソフト(50音順)の5社が手掛けた「コミュニケーション・ロボットATOM」(以下、ATOM)が、10月1日に発売される。家電量販店や百貨店のロボット売り場、講談社ONLINE STOREなどで、212,900円(税別)で販売される。

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    講談社、手塚プロダクション、NTTドコモ、富士ソフト、VAIOの5社によって、ついにATOMが完成したぞ……

ATOMは、2017年4月4日から刊行されている週刊雑誌「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」(講談社)に付属する部品を、ユーザーが組み立てて作り上げるコミュニケーションロボット。2018年9月11日に発売される70号をもって完成する。2018年10月1日からは組み立て済みのATOMも212,900円(税込)で販売される。

講談社、手塚プロダクション、NTTドコモ、VAIO、富士ソフトの5社は2017年2月22日に「家族の一員になるロボット」をコンセプトとした「ATOMプロジェクト」を立ち上げ、新たなエンターテイメント・デバイスとしてハードウエア、ソフトウエア、コンテンツの開発を行ってきた。

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    ATOMが家族の一員になる

まず手塚プロダクションは、「鉄腕アトム」のカラーアニメやコミックスなどを提供。講談社はATOMらしい会話のもととなる10万以上のシナリオ作成や、全体のプロデュースを行った。講談社が保有するコンテンツも活用し、ATOMには「きみまろ格言」「日録20世紀・21世紀」「落語」の読み上げ機能などを内蔵している。

メインボードの開発、および10月1日に発売される完成版ATOMの組み立てはVAIOが担当。二足歩行といった動きのバランスをとるための6軸センサーや、充電回路などを設計した。富士ソフトはATOMに搭載するOSと、フロントエンドAIの開発を行い、親しみやすいコミュニケーションを実現している。

NTTドコモは人工知能を利用した「自然対話プラットフォーム」を提供する。月額1,000円(税別)のクラウドサービス「ATOMベーシックプラン」に加入すると、インターネットを経由してATOM搭載のAIが「自然対話プラットフォーム」とつながり、人と雑談しながら思い出を記憶し、成長してゆく。

ATOMはWi-Fiに対応するが、Wi-Fi環境がなくても自己紹介や二足歩行、ラジオ体操、年齢当てクイズなどを楽しめる。インターネットに接続すると、自分や家族の名前を覚えさせたり、音声メッセージを伝えたりといったオプション機能を利用可能だ。

月額1,000円(税別)のクラウドサービス「ATOMベーシックプラン」に加入すると、できることが増える。例えば、ATOMの胸部にある2.4インチのLCDタッチ液晶パネルに絵を表示しながら、ATOMが子どもに絵本を読んで聞かせたり、天気予報やニュースを表示したりといった機能が加わる。

本体サイズはW14×H44×D11cm、重さは約1,400g。電源は内蔵のリチウムイオン充電池で、連続使用時間は約40分。本体は18軸(頭部2軸、腕部6軸、脚部10軸)で構成される。CPUボードは専用カスタムボード+Raspberry Pi3(model B)を搭載。Wi-Fi(IEEE 802.11 b/g/n)とBluetooth 4.1に対応する。

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