もしいま、そこそこ使えるお金があったら何を買いますか?「あれがほしい」「これを買おう」……。普段から多くのデジタル製品に触れ、ブツ欲があふれてそうなライター諸氏はどんな製品に興味をそそられるのでしょうか。想定金額は「サイコロの目×10万円」、予算内で夢と妄想を広げてもらいます。今回は、マイナビニュース・デジタルのLINE連載でおなじみ、鈴木朋子さんです!


とうとうわたしの番がやってきてしまいました。「○万円あったら今すぐにでも買いたいもの」をテーマに妄想ショッピングをする企画、すでにライターの皆さまがステキな記事を書いているので、お読みになった人も多いと思います。わたしも興味深く記事を読んでいたのですが、いざ自分となるとこれほど悩まされるとは思いませんでした。妄想なのに。買ってもらえるわけじゃないのに。妄想の中で問答した時間返して。

とか愚痴っていないで、サイコロを振りたいと思います。Instagramの取材もしているわたしですから、もちろんインスタ映えを狙ったビーチボール型サイコロを使いますよ。

【動画】音声が流れます、ご注意ください。
  • 鈴木朋子

    「2」が出ました! 自撮りアプリ「B612」で盛り盛り!

動画も画像も詐欺のように盛るわたしがほしいものはこれです! じゃん! 「Apple Watch Hermes ステンレススチールケースとヴォー・バレニア(フォーヴ)ドゥブルトゥールレザーストラップ」。Apple Storeでの販売価格は139,800(税別)でした。

  • Apple Watch

    Apple Watch HermesのGPS + Cellularモデルです

わたしと初代Apple Watchの因縁

まずは思い出話を聞いてください。あれはApple Watchの初代が発表された2014年9月のこと……。Apple Watchという新たなデバイスに心躍らされつつ、どのデザインにしようかなと夢を膨らませていたわたし。その約半年後、各モデルの販売価格が発表されてびっくり仰天。わたしがほしかった「Apple Watch 18Kローズゴールドケース/ローズグレイモダンバックル」は、なんと218万円でございました。

  • Apple Watch

    憧れだった「Apple Watch 18Kローズゴールドケース/ローズグレイモダンバックル」

218万円もする未知のデバイスを買えるはずもなく、お手ごろ価格のアルミニウムケースとホワイトスポーツバンドのApple Watchを購入しました。こう書くとまるで、悲しみのどん底に打ちひしがれながら購入したようですが、Facebookでナゾの開封の儀をやったり、バンドを何種類も買いまくったりして、散々楽しみました。というか、いまも愛用しています。

  • Apple Watch

    購入後にテンションが上がりすぎてFacebookで行った「Apple Watch開封の儀」

Apple Watchのいいところ

Apple Watchのいいところは、手元でiPhoneの通知が受け取れること。使ったことがない人には想像しづらいかもしれませんが、この便利さはかけがえのないものなんです。満員電車の中でも賑やかな屋外でも、iPhoneの通知をのがすことはありません。わたしのように、ぼーっと街中を歩いている人には欠かせないアイテムです。

また、バイブレーションが鳴ったからと、バッグの中に入っているiPhoneをわざわざ取り出して通知を確認したら迷惑メールだった……なんてガッカリ事案もありません。手元のApple Watchで通知内容をすばやく確認し、指でフリックして消すだけです。

さらに、文字盤のデザインを選べるのもうれしいポイント! いろいろなデザインからカスタマイズできるので、わたしはその日の服装やバンドに合わせて文字盤を変更しています。そう、バンドが何種類もあるのもいいですよね。バンドの付け替えに必要な道具はなく、Apple Watch裏面のボタンを押すだけ。つまり、その日の洋服に合わせてバンドを変えてメイクして……と、化粧台の前で出かけるときの準備の一環として、手軽に済ませることができてしまうのです。

ということで、愛用している初代Apple Watchなのですが、現行モデルはすでにSeries 3。eSIMを内蔵しており、LTE通信が可能なモデルも販売されています。Apple Watchだけあれば、iPhoneを持たずとも通話ができたり、Apple Musicで音楽を聴いたりできます。一時期Apple Watch Series 3をお借りしていたことがあるのですが、バッテリー性能や処理速度も段違いによくなっていました。そりゃ、最新モデルがほしいじゃないですか。買うとしたら、もう憧れのエルメスに手首を二重に巻かれたい。そしてステンレススチールケースでピカピカ光りたい。

残りの6万円でほしいのは

さあ、まだ予算は6万円ほど余っています。他になにを買いましょうか。実はわたし、ここでふたつの選択肢がありました。ひとつはMARSHALL(マーシャル)のBluetoothスピーカー「STOCKWELL」(ストックウェル)です。なぜかというとこれ、ギター小僧なら誰もが憧れるマーシャルアンプにそっくりなのです。展示会で見たときに一目惚れしてしまったのですが、よく考えたらわたしはギター小僧じゃなかったし、もうひとつの製品について書きたいので予算の関係で諦めます。なんだ、予算って。これ妄想じゃないの。

  • STOCKWELL

    MARSHALL STOCKWELL

本題に戻ります。もうひとつ買いたいな、というか、買ってしまったのがシャープ「ヘルシオ ホットクック」(KN-HT24B)です。2018年6月にAmazon.co.jpでわたしが購入したときの価格は39,010円(税込)でした。

  • ヘルシオ ホットクック

    インスタ映えを狙って真上から俯瞰して撮影してみました

  • ヘルシオ ホットクック

    わかりにくいので、広報画像も入れておきます

ほったらかし調理ができる「ヘルシオ ホットクック」

わたしは料理が本当にキラいでキラいで、でも家族のために唐揚げを1kg揚げたり、餃子を50個作ったりとお惣菜屋さんのような毎日を過ごしているのですが、もうイヤなんです。

しかも、朝から取材に出かけるときは朝に夕飯を作って家を出ます。夏の暑い時期は食品の腐敗も早くなるので、家族が食中毒で倒れたら大変です。この問題をどうにかするソリューションはないものか、と日々悩んでいたところ、ヘルシオ ホットクックのことを教えてもらったのです。

ヘルシオ ホットクックには「食べごろ予約調理」機能があり、食材を切って入れておくと鍋の食材を腐りにくい温度にキープし、予約した時間に料理が完成します。その後は自動で保温状態に切り替わるので、部活から帰ってきた娘がホットクックを開ければ、すぐあつあつの料理が食べられるわけです。

ただ、わたしは購入前に不安な点が2点ありました。ひとつ目はキッチンに置けるのかという問題です。実物を見た人がみな口をそろえて「あれは大きい」と語る製品。置く場所を確保しなければなりません。ちなみに、外形寸法はW364×H224×D280mm。通常の炊飯器よりひと回り大きいイメージでしょうか。そこで、ごちゃごちゃしているキッチンを片付けて、なんとか置き場所を確保しました。

ふたつ目は、調理家電は手入れが面倒くさいというイメージです。ホットクックには「まぜ技ユニット」という、具材をかき混ぜるパーツが付いているのですが、これが洗いにくいのではないかと心配していました。結論からいえば、まったくそんなことはなく、取り外しも簡単でストレスなく洗えています。

  • ヘルシオ ホットクック

    「まぜ技ユニット」のバーを立てると萌えるのですが、立てて使うものではありません

購入して約二週間、チキンと野菜のカレー(無水カレー)を手始めに、ビーフシチューやポトフ、豚バラ大根など、付属のレシピをいろいろ試していますが、家族の評判も上々です。特にチキンと野菜のカレーは、堅くなりがちな鶏手羽元の肉がほろほろと柔らかく煮えたので、鶏肉好きな子どもたちに好評でした。食材をザクザク切って、ホットクックに入れておけば料理ができあがるため、お弁当作りの流れで夕飯を作れるようになりました。

それと、ホットクックで料理するとガスレンジが汚れないのもうれしい。以前は温め直しをするときに鍋を吹きこぼしたり、鍋からお皿によそうときに汁を垂らしてしまったりして、気づけばガスレンジが汚れていました。ホットクックなら温め直しの手間もなく、こぼしてもサッと拭くだけです。

ということで、とても満足しているホットクック生活なのですが、もう少し予約調理のレシピがあるといいのになと感じています。最新モデルは本体の液晶パネルでメニューが見られるとのことなので、レシピブックがふにゃふにゃになってしまったわたしとしては興味がありますね。予算の許す人は、最新モデルの「KN-HW24C」を購入するのもアリでしょう。現実でも妄想でも予算が足りなかったわたしですが、強く生きていこうと思います。