シャープは7月5日、都内のセミナー&レンタルキッチンスペース「クスクス」において、水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」(以下ホットクック)の体験教室スペシャルイベントを行いました。3台のホットクックを駆使して毎日料理をしている、経済評論家の勝間和代さんが講師を務め、勝間さん考案の「ロジカルクッキング」をホットクック利用者と一緒に楽しむイベントです。

  • ホットクック体験教室

    食材を切って入れたらあとは放っておくだけ! ヘルシオ ホットクックの料理をもっとおいしくする方法を聞いてきました!

勝間和代さんがホットクック生活をスタートした理由は、健康のため。忙しい日々の中で料理する時間がとれないと、加工食品に頼りがちになりますが、勝間さんは加工食品の難点を挙げます。「加工食品の難点は、糖分、脂肪分、塩分のとり過ぎになること。できたてじゃないものをおいしくするために、必要以上にこの3つが含まれているため、肥満に繋がります。しかし、ホットクックを使えば、糖分や脂肪分、塩分の過剰摂取とは無縁になり、中長期的に健康を維持するコストを下げられます(勝間さん)」。

ホットクックのいいところは、惣菜を買うよりも手間がかからないことだと勝間さんはいいます。「帰宅して約10分で食材を刻み、ホットクックにセットしたら化粧を落として着替えをします。キッチンに戻ってくると調理が完了しているんです。ホットクックにはガスやIHクッキングヒーターにない手軽さがあります」(勝間さん)。

  • ホットクック体験教室

    日々3台のホットクックを駆使して料理をしている、経済評論家の勝間和代さん

実は筆者も先日ホットクックを買ったのですが、理由のひとつにこの「放っておける」点がありました。調理中その場にいなくても火加減を調整してくれるので、鍋が焦げ付くこともなく、うっかり火を消すのを忘れて火事を起こす心配もありません。自分の都合のいいときに食材をセットしておけば、あとは仕事や料理以外の家事に専念できるのです。

勝間さんは、無水料理をかき混ぜながらできる点もホットクックならではのよさだと話しました。無水調理できる器具はほかにもありますが、ふたを開けてかき混ぜてしまっては無水調理になりません。なので通常、無水調理中に食材をかき混ぜることはできないのですが、ホットクックならふた部分の「まぜ技ユニット」が頃合いを見計らって食材をかき混ぜてくれるので、味をよくなじませられます。

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    勝間和代さんが運営するセミナー&レンタルキッチンスペース「クスクス」での開催です

勝間さんの提唱する「ロジカルクッキング」は、コンピュータープログラミングのようにロジック(論理や公式)で料理を作ろうという発想。必要な要素は、「適切な加熱方法を覚える」「適切な調味料の使い方を覚える」の2つです。加熱方法や温度、時間を適切にセットすれば、あとはホットクックに任せるだけでいいとのこと。調味料についてですが、勝間さんは食材に対して0.6%の塩分を基本としており、食材の総重量をはかり、その0.6%の塩分を足すようにしているそうです。味噌や醤油の量もこの計算にならって算出します。「ホットクックは野菜のうまみを引き出してくれるので、だしや砂糖を入れる必要はありません」(勝間さん)。

ロジカルクッキングを実践するためには、キッチンの出しやすい位置に「はかり」を置くと便利。勝間さんは食材の重さ×0.6%を計算するために、スマートスピーカーを近くに置いて、音声アシスタントに算出してもらっているそう。より無駄のない動きをするために、キッチンの環境を整えたいですね。

勝間さん流ホットクック調理を体験

勝間さんの講演が終わると、さっそく勝間さん流ホットクック調理の体験です。参加者はすでにホットクックを利用している人たちですが、いつもの調理と勝手が違う勝間さんの料理法に興味津々。配られた食材を切り始めましたが、ここにも勝間さんのアドバイスが。「包丁は上下じゃなくて前後に動かすとサクサク切れます。食材に対して斜めに包丁を入れましょう」(勝間さん)。生のサツマイモを切るのに難儀していた参加者も、コツをつかむとサクッと切ることができるようになりました。

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    勝間和代さんが包丁の入れ方をアドバイスします

献立は、炒め機能を使ったブレイズ(野菜の蒸し煮)と、だしなし味噌汁です。食材を切りったら、食材の重さを計測します。その数値に0.6%をかけて塩分量を算出し、勝間さんおすすめの海水から作った塩を足しました。勝間さんは料理に「いい調味料」を使うべきだといいます。値段が高いように感じても、一食で考えればたいした額ではなく、より強いうまみを味わえるからです。塩をはかりで計測して投入したら、ホットクックのスイッチをオン。ホットクックのレシピには、内鍋に食材を入れる順番も記載されていますが、特に気にしなくてもいいとのお話でした。

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    食材の0.6%にあたる塩を入れます

だしなし味噌汁とブレイズを試食させていただきましたが、素材の味を生かす塩加減。わたしは塩加減がちょうどよく「おいしい!」と感じたのですが、育ち盛りの子どもには少し薄味に感じるかもしれません。

味噌汁は具だくさんで、にんじんやサツマイモの甘みや、野菜のシャキシャキ感を楽しめました。ブレイズはオリーブオイルのおかげで、フライパンで作った炒め物と同じようなボリュームです。試食では「鶏の甘辛煮」も出されましたが、ほどよい照りがあり、手羽先のお肉は箸で簡単に外せる柔らかさです。今回シャープは「無水調理」でにんじんの甘みが通常の鍋で調理したときよりも約1.3倍多く残ることを実証したとのことで、無水調理したにんじんもいただきましたが、かなり甘みを感じられ、ちょうどいい柔らかさに調理されていました。

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    だしなし味噌汁(写真右)、ブレイズ(写真上)、鳥の甘辛煮(写真左)を試食しました

体験会では、ホットクックの新製品が2機種発表されました。少人数世帯向けモデル1.6L(2〜4人前)タイプに、無線LAN機能を搭載した「KN-HW16D」(レッド系 / ホワイト系)は、シャープのAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応しており、本体液晶パネルに表示されるレシピと音声指示に従って調理ができます。「COCORO KITCHEN」アプリから自分流の手動メニューを登録することも可能です。

さらに、自分好みの火加減や混ぜ方を選べる「好みの設定加熱」、ふたを開けたまま調理することで、煮汁を飛ばしたり照りを出したりできる「煮詰め」機能が搭載されています。KN-HW16Dは2018年7月26日発売で、無線LAN機能を持たない「KN-HT99B」(レッド系)が2018年9月13日発売。価格はオープンですが、推定市場価格はKN-HW16Dが60,000円前後(税別)、KN-HT99Bが50,000円前後(税別)となっています。

  • ホットクック体験教室

    (右から)KN-HW16D(レッド系)、KN-HW16D(ホワイト系)、KN-HT99B(Rレッド系)

筆者の購入したホットクック「KN-HT24B」は、Wi-Fi機能が付いていません。我が家のキッチンはWi-Fiルーターから離れているため、接続が不安定になり、あまり使えないのではないかと考えたからです。しかし、KN-HT24Bを使っていると、取り出しやすい位置にレシピ本を置かねばならないことや、濡れた手を拭いて紙の本を触ることが想像以上に煩わしいのです。レシピ本が不要になればキッチンの省スペースにもなりそう。

参加者の皆さんは、新しく登場したカラー「ホワイト系」について、「かわいい」「キッチンになじみやすそう」と盛り上がっていましたよ。勝間さんはホットクック友達を増やして、レシピを交換するとレシピが増えてますます楽になると、参加者に仲間作りをすすめていました。ホットクック仲間ができれば、日々の生活もきっと楽しくなりますね。