1カ月ちょっとヶ月超使った13.3型LG gramですが、コストパフォーマンスに優れた魅力的なノートPCだと感じました。もっとも大きいのは、やはり公称値27時間のバッテリー性能。通常の使い方ならバッテリー切れの心配はほぼありません。またキーボードの入力性も高く、満足できます。特種なレイアウトなどもなく、スムーズにタイピングできるはずです。

  • コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - 13.3型LG gram・第2回

    飛行機の機内で使っているところ。充電できない場所も含めて、場所を選ばず快適に使えました

今回試用したモデルは、メモリが8GB、SSDが256GBのモデルでした。この仕様は一般的で、大きな不満はないものの、メイン機として使う上ではやや力不足。CPU性能に不満を感じることはありませんでしたが、ブラウザで複数のタブを開いたり、レタッチソフトを利用したりすると、メモリはすぐに足りなくなります。また、オンラインストレージとの連携を考えると256GBは不足気味。

個人的には、長く使うなら購入後すぐにアップグレードサービスを利用して、メモリを16GBに、SSDを512GBに交換するでしょう。はじめからそうした仕様のモデルが用意されていないのは残念ですが、LGエレクトロニクスによるとアップグレードサービスでは最短で即日返送しているとのことなので、それほど待たなくてもアップグレードした製品を受け取れるようです。

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    キーボードバックライトは3段階で調整が可能。暗い場所でも大丈夫

このほか、米国国防省が定める調達基準(通称ミルスペック)をクリアした耐久性能を実現しているのも安心です。衝撃や運搬時落下、振動などの耐久紙面をクリアしているタフネス性能も購入のポイントになるでしょう。

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    13.3型LG gramでは7つの「MIL-STD 810G」テストをクリア

驚いたのがAV性能です。液晶ディスプレイはsRGB色域を96%以上カバーし、正確な色再現が可能。サウンド面では1.5W+1.5Wのステレオスピーカーを搭載。低音こそ弱いですが、スリムなモバイルノートの音としては十分に聞けるレベルです。

さらに、「DTS Headphone:X」によるヘッドホンを利用した立体音響も楽しめます。実際にヘッドホンで音楽を聴いてみましたが、立体感のある音場が体験できました。立体音響機能は「Windows 10 Creators Update」の機能としても搭載していますが、ゲームや映画などの音楽をより臨場感豊かに楽しめそうです。

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    DTS Headphone:Xの設定。内蔵スピーカーでもイコライザーを調整可能。サラウンドや3DFxの設定はヘッドホンで利用できます

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    「Windows 10 Creators Update」で用意されている立体音響技術やDolby Atomosなども利用可能。ただし、「ドルビーアトモスヘッドホン」は30日間のみ無償で、継続して使うには1,620円で購入する必要があります

1kgを切る軽量ボディに充実した機能を搭載した13.3型LG gram。LGエレクトロニクスがノートPCで日本市場に参入してから、2世代目とは思えないほどの完成度を感じました。不満点を挙げるなら、筆者が求めるハイスペックモデルが用意されていなかったことと、SDメモリーカードスロットを搭載しないことの2点です。

前者はアップグレードサービスで対応できますし、後者はUSB接続のカードリーダーを利用すればすむことです。そしてバッテリー性能をはじめ、魅力的なポイントは多数あります。13.3型LG gramはビジネスでフル活用するノートPCとして満足できるはずです。