iOS 11の『メモ』アプリには、作表機能が追加された。ソフトウェアキーボード真上にあるツールバー左端の表ボタンをタップすると、カーソル位置に2行×2列の表が現れ、空欄(セル)にテキストを入力できる状態になる。行を追加したいときは垂直方向の、列を追加したいときは水平方向の「・・・」ボタンをタップし、現れた「行(列)を追加」を選択すると行(列)を増やすことができる。
「Excel」や「Numbers」などのスプレッドシートアプリに頼らなくても整然とした表を作成できるこの機能だが、大きい表を作りたい場合にはややストレスがある。行/列数のぶんだけ「・・・」ボタンのタップを繰り返す手間を考えれば、スプレッドシートアプリで作業したほうがいい、となりかねないだろう。
行/列を効率よく増やしたいときには、意外かもしれないが「コピー&ペースト」が有効だ。複数の行/列をコピーしペーストを繰り返せば、そのぶん表が大きくなるという単純な理屈であり、コピー範囲が広ければ広いほど効果は大きい。
ただし、ちょっとしたルールがある。コピー範囲にはテキストが含まれていなければならず、空白セルだけではコピーできないこと(範囲のセルにひとつでもテキストがあれば問題なし)。ペースト先はセルでなければならず、表の外を指定すると新しい表が作成されてしまうこと。そしてペースト先のセルに既にテキストが存在する場合、コピーした範囲のテキストしかペーストされない(行/列は増えない)ということだ。
『メモ』アプリの作表機能は簡易的なものであり、行/列の数が数百を超えるとは考えにくいが、このコピー&ペーストの基本ルールを知っているかどうかで作業スピードに差が出ることは確かだろう。