説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「青少年ネット環境整備法」施行後のiPhoneはどうなる?』という質問に答えます。

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2017年6月、議員立法により「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(青少年インターネット環境整備法)」が改正されました。ポイントは3つ、契約締結者または携帯電話端末の使用者が18歳未満かを確認すること、携帯電話会社がスマートフォンなどを販売するときインターネットの利用制限(フィルタリング)の内容説明を行うこと、そしてフィルタリングの有効化措置を行うことです。

改正 青少年インターネット環境整備法は、公布の日から起算して1年以内に施行すると定められていますから、2018年内には確実に現実のものとなります。18歳未満の家族がいる家庭では、施行後にスマートフォンを購入するときには必ずフィルタリング設定が必要になり、iPhoneもその例外ではありません。

この法律では、OS開発事業者に対し「フィルタリング有効化措置・フィルタリング容易化措置を円滑に行えるようOSを開発する努力義務」を課しています。現在のiOSには、おもな標準装備アプリの利用を制限する機能(設定→一般→機能制限)が用意されており、Safariを無効化して子ども用WEBブラウザをインストールするなどの方法でインターネット接続の一部はフィルタリングできますが、将来のバージョンではさらなる改良・機能強化が見込まれます。

キャリア側の対応も始まりました。auは春モデルの発表にあわせ「あんしんフィルター for au」をアップデート(1月25日より提供開始)、従来のWeb/アプリフィルタリング機能にくわえ、Web/アプリの利用時間制限機能が追加されました。地図上で現在位置を確認するエリア検索機能も用意されています。子どもとの話し合いは必要になるものの、保護者の"切り札"が増えることは確かなようです。