LINEは10月5日、AIアシスタント「Clova」によるスマートスピーカー、「Clova WAVE」を、同日15時に発売した。

LINEのスマートスピーカー「Clova WAVE」

Clova WAVEは、スピーカーに話しかけることでLINE MUSICを流したり、天気の読み上げ、アラーム設定などを利用できるスマートスピーカー。8月23日に先行体験版が販売されている。正式版は先行体験版と同じ本体スペックで、新機能を追加。先行体験版も、アップデートすることで新機能を利用できる。

LINEの取締役CSMO、舛田淳氏は、新たなサービスとして、「radiko.jp」との連携でラジオが聴けること、「Clova」アプリでLINE MUSICのプレイリストが確認できるようになったことを発表した。

LINE株式会社取締役CSMO 舛田淳氏

さらに、Clova WAVEを介してテレビの操作ができるようになった。「テレビをつけて」「テレビの音量を上げて」など、Clova WAVEに話しかけるとテレビが動作する。家電側が対応していれば、照明のオン/オフ、エアコンのオン/オフも操作できる。

また、LINE NEWSとの連携で最新ニュースのダイジェストを読み上げる機能も実装された。ニュースのカテゴリーを指定することもできる。天気や占いの読み上げにも対応しており、今後は時計・アラーム、タイマー、メモ、カレンダー、スケジュールなど、その日の情報をまとめて知らせてくれる「ブリーフィング」機能も搭載される予定だ。

複数人で共用する「LINE家族アカウント」の新設も発表。既存のLINEアカウントと連携すると、リビングでプライベートな情報が読み上げられてしまうのではないかという懸念は、家族アカウントで解決する。例えば、Clova WAVEに「ママにLINEを送って」と話しかけると、家族アカウントからママにLINEのトークが送られる。家族アカウントに送られたLINEのトークは自動的に読み上げられることはなく、人の指示をきっかけに読み上げを開始する。

Clova WAVEとのトークも進化しており、一問一答であった会話が連続的な会話ができるようになった。

Clova WAVEからLINEを送ることができる

今後は、多言語の翻訳、経路探索や運行情報、デリバリー、ショッピング、童話朗読などをパートナー企業と連携しながらサポートしていく予定だという。さらに、LINEキャラクターを模したスピーカーの開発も順調であること、サードパーティに向けてSDKを開放する準備も進んでいることも明かされた。

舛田氏は、「日本の住環境やユーザーの状況を最適に捉えていることが我々の強みであり、LINEと連携する家族アカウントを作れるのも我々だけだ。かつて一部の人しか使っていなかったIP電話やチャットを国内7000万人に普及させた実績もある。Clova WAVEを毎日使っていただけるように、様々なスキルを考えていく」と熱く語った。

「Clova WAVE」正式版の本体価格は税込14,000円。Clova公式サイト、Amazon、楽天で購入できる。また、キャンペーン商品として、「Clova WAVE」本体と「LINE MUSIC」(月額960円)が12カ月間セットになった「Clova WAVE + LINE MUSICセット」を12,800円で2018年1月31日まで販売する(価格はすべて税込)。なお、楽天では「Clova WAVE + LINE MUSICセット」の販売は行われない。販売先は家電量販店などに順次拡大予定だ。