上位20は、順位に多少のアップダウンがみられるが、総じて“常連”ともいえるブランドがランクインした。一方で、価値を大幅に上げたブランドもいくつかみられた。
急激に価値がアップした5ブランド
インターブランドが着目した急成長ブランドは以下の5つ。フェイスブック、アマゾン、アドビ、アディダス、スターバックスの5ブランドだ。
まずフェイスブックのブランド価値だが、前年比48%増の482億ドルとなり、8位につけた。プレイヤーが乱立するSNS市場において、「コネクティビティ」「人工知能」「VR」という3つの戦略分野を発表。長期的な競争優位の源泉を定義したことがブランド価値向上につながったとする。また、「Facebook Stories」といった新機能のように、ユーザーニーズに応え続けた姿勢が評価された。
続いてはアマゾン。ブランド価値は前年比29%増の648億ドルで、トップ5にくい込んだ。「Amazon Prime」のほか、実店舗販売や流通革命といった面で成長戦略を展開。プライベートファッションブランドを立ち上げるなど、ユーザーに新しいブランド体験を提供したのが評価された。
56位にランクインしたアドビのブランド価値は、前年比19%増の90億ドル。デジタルマーケティングのイノベーションへの参加、コンテンツ、データ分析、広告などへの投資がブランド価値向上の理由だという。
アディダスのブランド価値は前年比17%増で92億ドル、順位は55位となった。2020年までのブランド戦略に「Speed」「Key Cities」「Open Source」の3方針を据え、流行の取り込み、市場性の高い都市への注力が功を奏した。
60位にランクインしたスターバックスのブランド価値は、前年比16%増の87億ドル。新CEOのケビン・ジョンソンは顧客体験の向上にフォーカス。新スタイルの店舗や若年層をターゲットにしたドリンクなどで、顧客とブランドの接点を広げた。
また、新たにトップ100にランクインしたブランドが3つある。78位のネットフリックス、84位のセールスフォース・ドットコム、88位のフェラーリだ。フェラーリは2003年以来の返り咲きとなる。となれば、この3ブランドに押し出されたものもある。MTV、ラルフローレン、ゼロックスの3ブランドだ。