今年のIFAは「AIボイスアシスタント」と家電の融合に大きな注目が集まった。ここでは、出展各社が発表したスマートスピーカーやスマート家電にどんなものがあったのか振り返りながら、これからの家電の未来について考えてみたいと思う。

ソニーが発表したGoogle Assistant搭載のスマートスピーカー

ユーザーの声による操作に反応し、家庭内のWi-Fiにつながっているスマート家電をコントロールしてくれる「スマートスピーカー」は、一般来場者の関心はさておき、ジャーナリストやトレードビジターなど、プロフェッショナルの目を引くアイテムになった。

多くはAmazonの「Alexa」、またはGoogleの「Google Assistant」といったAIボイスアシスタントを組み込んでおり、「Alexa、リビングの照明を明るくして」「OK、Google。Google Playミュージックでケイティ・ペリーをかけて」と話しかけるようにコマンドを投げかけると、家庭内のスマート家電を操作できる。

残念なことに、ボイスアシスタントのサービスはイギリス、ドイツ、フランスなど一部の国々で始まったばかりなので、日本ではその便利さが (そもそも便利なのかどうかも)試せない状況にある。Alexaがいつ日本に上陸するのかはまだウワサにも聞こえてこないが、Googleのスマートスピーカー「Google Home」は今年中に日本で発売されるとアナウンスされている。年末までに家で試せる日が来ることを期待しよう。

パナソニックもGoogle Assistant搭載のスマートスピーカーを発売する

日本のメーカーは、ソニー、パナソニック、オンキヨーがGoogle Assistant搭載スピーカーを発表した。中でもオンキヨーは、Amazon Alexa対応のモデルも発表しており、ふたつのプラットフォームで音質にこだわったスマートスピーカーを開発していることを強くアピールしていた。

オンキヨーはGoogle AssistantとAmazon Alexaの両プラットフォームに対応していく

海外のメーカーでは、JBLとharman/kardonがスマートスピーカーを発表した。JBLはGoogle Assistant対応の3モデルを用意し、うち2モデルは充電式のバッテリーを内蔵してIPX7の防水性能も持たせたアウトドア仕様。harman/kardonは、Amazon Alexa機と同時に、マイクロソフトのAIアシスタントである「Cortana」に対応するスマートスピーカーを商品化する。

JBLのGoogle Assistant搭載スピーカーは3機種

harman/kardonからはWindows 10のCortana搭載スピーカーも

同ブランドと手を組むレノボも、Amazon Alexa搭載のスマートスピーカーを投入。Androidタブレット「tab4」の専用ドックスピーカーにAlexaを合体させた製品も面白い。こちらは、話しかけて今日の天気やニュースを聞くと、声で答えながらタブレットの画面にも表示してくれる。