実際に本体を触ってみると、最近のCIC旋盤によるアルミ削り出しボディならではの質感が心地いい。ボディは最も厚い部分で12.5mmと極薄に仕上がっているが、強度は十分高く、片手で持っても歪みやバランスの偏りはほとんど感じられない。角にあたる部分はきちんと角取り処理がされており、手に引っかかるような部分はない。こうした手触りの部分のこだわりは、さすがに常に手に取って使うスマートフォンの世界で揉まれてきただけのことはあると感じさせられる。

Huaweiロゴの部分が鏡面仕上げになっており、それ以外はマット仕上げになっている

ファンレスモデルなので、本体には無粋な吸排気用の切り欠きも見られない

MateBook Xの本体サイズはW286×D211×H12.5mm。ディスプレイの縦横比は主流の16:9(または16:10)ではなく流行りの2:3を採用しており、やや奥行きが大きめだ。13インチノート用のバッグやインナーケースを使う場合は、きちんと入るかどうか、実機で試してから買ったほうがいいだろう。

重量はMacBook Air 11インチとほぼ同じ

重さは公式値で1.05kg。1kgを大きく切った超軽量ノートPCと比較すると重めということにはなるが、持ち歩くには丁度いい重量感だ。後述するようにACアダプタが小型軽量なので、一緒に持ち歩いてもほとんど苦にならないし、そもそもバッテリの持ちがいいので、日帰りであれば十分持つのも嬉しい。筆者は日頃、MacBook Air(11インチモデル:約1.08kg)を持ち歩いているが、MateBook Xと入れ替えて持ち歩いてみても、ほとんど差は感じられなかった。画面が広く解像度が高いこともあって、こちらのほうが好ましいと感じられたくらいだ。

同梱の充電コードと電源ACアダプタを含めた実測重量は1.213kg

インターフェースは必要最小限

外部インターフェースはUSB Type-C×2とステレオヘッドフォン端子のみ。向かって左側のUSB Type-Cポートが電源ポートも兼ねている。本体にはUSB Type-CケーブルとOTGケーブル、それにUSB Type-C出力の電源アダプタが付属する。

向かって右側はUSBポートが1つのみ。このポートは充電には利用できないので注意したい

左側のUSBポートのみ充電に対応。右側のポートに挿しても充電は行われずLEDも点灯しない

充電中はポートの後ろ側にあるLEDが点灯する

付属品一覧。USB Type-Cケーブルは充電にも使用するためか、かなりしっかりしたものが付属している。従来のUSBケーブルを接続するためのOTGケーブルや電源アダプタも付属する。ケーブルとアダプタを合わせても軽量なので、持ち歩く際には邪魔にならない

周辺機器との接続はもちろん、外部ディスプレイへの出力などもすべてUSB Type-Cポートからの変換を介して行うため、プレゼンテーションなどで外部出力が必要な人はアダプタ類が必要だ。別売りの純正オプションの「HUAWEI MateDock 2」(量販店価格7,884円、税込)を使えば、USB Type-C、USB 3.0 Type-Aコネクタ、HDMI、D-Subがそれぞれ1ポートずつ利用できる。互換性などを考慮しても、純正のDockを購入するのが正解だろう。

充電は付属のUSB充電アダプタとUSB Type-Cケーブルを利用する。バッテリ駆動時間は約10時間(公式値)で、バッテリが本調子であれば、出勤後から帰宅時まで、ほぼ1日使っていても概ね問題なく利用出来るだろう。

ディスプレイは狭額縁、アスペクト比は2:3

ディスプレイは縦横比が2:3で、前述したようにスタンダードであるワイドタイプではなく、iPadなどと同じ比率だ。解像度は2,160×1,440ドットの「2K」ディスプレイとなっている。WQHD(2,560×1,440)よりはちょっと狭いが、2つのウィンドウを並べて使う際にはちょうどいい具合に収まる。

ディスプレイのベゼル幅は左右が公称で約4.4mmの狭額タイプ。筆者の実測値では約5mm弱といったところだったが、まあ誤差の範囲だろう。ちなみにディスプレイは視野角の広いIPSタイプなので、左右から覗き込んでも内容がしっかりわかる。発色もよく、写真や動画などを楽しむ際に十分なクオリティがある。

ディスプレイは縦横比2:3、2,160×1,440ドットの解像度