ライブビュー撮影がキレッキレ

EOS 6D Mark IIの液晶モニターには、バリアングルタイプの3型/約104万ドットTFTを搭載。「デュアルピクセルCMOS AF」によるライブビュー時のオートフォーカス (AF) はスピーディに作動し、一眼レフなのにまるでミラーレスカメラのように、液晶モニターを見ながら快適なAF撮影ができる。タッチパネルによるAF測距点の移動もスムーズだ。

同社フルサイズ一眼レフでは初めてバリアングル液晶を搭載。上位モデルに勝るメリットでもある

下の写真では、中華様式の天井をレンズを上に向けて撮影。バリアングル液晶によって、狙い通りのフレーミングを選択できた。そのほか、マクロ撮影や三脚使用時にもバリアングルの利便性を体感できた。

マニュアル F8 1/160秒 ISO125 WB:太陽光 焦点距離:24mm レンズ:EF24-70mm F4L IS USM

絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO100 WB:太陽光 焦点距離:70mm レンズ:EF24-70mm F4L IS USM

一方でファインダー撮影時のAFについては、前モデルEOS 6Dの11点測距から、本モデルでは45点測距へとAFセンサーが高密度化した。全点がクロス測距に対応し、精度と速度が向上している点もありがたい。

唯一残念なのは、測距点の配置が中央に寄っていること。画面の端にある被写体にピントを合わせるためには、その都度フォーカスロックをするなど撮影者の腕でカバーしたい。あるいはライブビューに切り替えて対処するといいだろう。

ファインダー撮影時の測距エリア選択モードは、スポット1点AF、1点AF、ゾーンAF、ラージゾーンAF、45点自動選択の計5モードを用意。シャッターボタンの横に新設された専用ボタンによって、素早くモード変更が行える。

連写は、最高6.5コマ/秒に対応。前モデルの4.5コマ/秒では動体撮影時に力不足を感じることがあったが、本モデルでは満足できるスピードになった。もちろん、今どきは10コマ/秒以上で撮れるカメラも増えており、6.5コマ/秒では超高速とはいえないが、動体を専門で撮る人以外なら、この連写速度に不満を覚えることは少ないだろう。

下のカットは、イルカジャンプの瞬間を6.5コマ/秒の連写で撮ったもの。測距エリア選択モードは「ゾーンAF」に、AFモードは「AIサーボAF」にそれぞれ設定。瞬間的な動きにも迷うことなく追従でき、ショーの最初から最後まで気持ちよく撮影できた。しかも、こうした動体では、表示が大きくてクリアな光学ファインダーを見ながら撮影できる点が使いやすい。

マニュアル F4 1/1000秒 ISO125 WB:太陽光 焦点距離:70mm レンズ:EF70-200mm F4L IS USM