まず、AQUOSブランドのイメージ戦略についてだが、スマートフォンのコモディティ(均一)化が進んだ現在、多くのユーザーはスペックではなく、ブランドのイメージでスマホを選ぶようになっている。例えば、iPhone、Xperia、Galaxyといったブランドは、クールで洗練されたイメージで人気を集めている。

これに対し、シャープのAQUOSが掲げるのはウォーム&テクノロジー。先進的だけれど、温かみがあり、人に寄り添うことができる……そんな製品づくりを目指してきた。しかし人気ブランドに押され、AQUOSの認知度は思うように高まらない。これが課題だった。

カメラのブースでは画質の良さだけでなく、被写体にかなり近づいて接写できる点や、広角で撮影できる点などを訴求していた

「AQUOSブランドといえば、ご年配の方々には、吉永小百合さんを起用したCMとともに、液晶テレビのイメージが浮かぶと思います。しかし若年層には認知度が弱まってきています。そんな折り、人通りの多い表参道にショールームを開設する機会を得ました。そこで幅広い層にAQUOSブランドをより知ってもらうべく、AQUOS R Concept Galleryをオープンさせました」(柿澤氏)。プロジェクションマッピングを行うというアイデアは、誰もが楽しめるエンタメ性に注目してのことだった。

AIのブースでは、人の生活に寄り添い必要な情報を提供する「エモパー」、人の顔を認知してお知らせする「充電台ロボクル」などを、シャープのロボットスマートフォン「ロボホン」とともに紹介する