Facebookの動画の価値を高めたい

セットトップボックス向けのFacebook Videoアプリは、それまで、スマートフォンやパソコン、タブレットで楽しんでいたビデオを、ゆっくり座って、スマホよりも簡単なリモコンで楽しむ方法を提供する。

それまで、ニュースやスポーツ、ドラマや映画などを楽しんでいたテレビに、ユーザーが共有したビデオが流れるようになる。これはある種の「新しいテレビのパラダイム」を切り拓こうというフェイスブックの野心を反映したものだ。

これを非常に簡単に解釈すれば、フェイスブックはユーザーや企業がFacebook上で共有するビデオについて、地上波やケーブルテレビの放送、あるいはネットフリックスやアマゾンなどが配信するストリーミングビデオと同じだけの価値を持つものにしたいと考えているようだ。

配信当初は広告なしで展開するとしているが、当然将来的には広告配信によるビジネス化を狙っていくことになる。また、Facebookページでビデオやライブを共有する企業にとっては、テレビの大画面で見てもらえる可能性が出てくる。

これまでコマーシャルという形でしかテレビの画面に自社の宣伝を流せなかった広告主たる企業からすれば、Facebook Videoアプリは、テレビというスペースに対して、顧客に直接映像を届けるプラットホームとなり得る。