超深煎りはできない

使っていて気になったのは、自由度の低さだ。専用アプリは「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の最大3種類のプロファイルしか用意していない。このため「もう少し浅く(深く)煎りたい」という、自分だけの味を作れないのだ。たとえば、我が家は最近、豆に油が浮くくらいの深煎りがお気に入りだが、本製品では決められたプロファイルしか使えないので、そこまでの深煎りには対応できない。

せっかくAE-NR01の上部が透明で、中で焙煎されている様子が見えているのに「今、この色で焙煎を止めたい!」と思っても、その時点で止められないのももったいない。とはいえ、AE-NR01は専用アプリで操作するため、このあたりはユーザーの要望次第でマニュアルモードが追加される可能性もある。個人的には、こういった「自分だけ」の味を追求できるモードを期待している。

我が家の最近のブームは、豆に油が浮くくらいの「超深煎り」(左)。ただし、The Roastで深煎り(右)をしても、ここまでの深煎りはできなかった。王道を外した味が作りにくいのが残念

最近はカフェやデパートの物産展などで生豆を売っていることもあるが、AE-NR01で頒布されたコーヒー以外を焙煎するのは保証対象外となる。豆によっては著しい量の欠陥豆が入っていたり、豆以外の混入物が入っていることがあるため、安全性を担保できないのはわかる。とはいえ、自宅に焙煎機があるのに気軽に生豆が購入できないのは少し残念だ。

メンテナンスの手軽さが魅力的

手焙煎をした場合、焙煎機だけではなく散らばったチャフの片付けなども必要だ。しかし、本製品のメンテナンスは非常にシンプル。本体上部の透明パーツを外し、あとは内部の釜をササッと拭くだけ。一回のメンテナンスは、3分もかからなかった。ちなみに、数度焙煎しただけでは、あまり汚れているように見えない。しかし、内釜壁面には豆の油分がついているので、このメンテナンスはできれば毎回行いたい。

数回使うと、本体上部透明パーツや内釜に油や汚れが付着する。透明部は本体と磁石でくっついているだけなので、簡単に取り外せる

釜内部に手を入れて簡単に拭き掃除ができる。汚れていないように見えても、白いティッシュが一部茶色くなった