東芝「REGZA X910」

ソニーとパナソニックが有機ELテレビの日本発売を正式に発表していないので、このままいくと東芝の「REGZA X910シリーズ」(3月上旬発売)が、国内メーカーが日本でリリースする初の大画面有機ELテレビということになる。液晶テレビの最新フラッグシップ「Z810Xシリーズ」も2月上旬から先行発売されるので、両シリーズの画質を見比べながら有機ELと液晶、それぞれの魅力をじっくりと比較してみるのも面白そうだ。

東芝の「REGZA X910シリーズ」

有機ELテレビ「X910シリーズ」の特徴は、むやみな色づけのない自然な明るさと色彩の表現感覚を備えていることだ。特に人物の肌の透明感、リアルな色合いが再現されるので、4K/HDRの映画コンテンツを楽しむのにかなり適したテレビと言える。

地上デジタル放送のドラマやニュースなど毎日テレビで視聴するコンテンツも、フルHDから4K、SDRからHDRへのアップコンバート機能の出来映えが良いので、4Kテレビであることを変に意識させず、様々なコンテンツが好ましい画質で楽しめる。映像の超解像技術について長年取り組んできたREGZAの強みが活きたかたちだ。

65型が約90万円、55型が約70万円とハイエンドクラスのテレビだが、フラッグシップの「Zシリーズ」が継承してきた全録機能「タイムシフトマシン」やクラウドサービス「みるコレ」など、テレビ視聴をスマートに楽しむための機能も満載したお得感は高い。総合力の高さで一歩リードする東芝に対して、ソニー、パナソニック、LGの新製品が日本市場でどう対抗していくのか、今からとても楽しみだ。