LGエレクトロニクス「Wシリーズ」

LGエレクトロニクスは、大型の有機ELテレビを各国で精力的に展開しているリーディングブランドだ。なんといっても、キーデバイスである有機ELパネルをLGグループ内で開発して、最新世代のパネルをいち早く調達しながら新製品に投入できるという、他社にはない強みがある。

ただ、パネルだけが画づくりを決める決定的なファクターになるわけではない。映像処理エンジンの性能やエンジニアによるチューニングのセンスも密接に関わってくる。各社の有機ELテレビが出そろったら、それぞれの映像を並べて見比べると個性が浮き彫りになって面白いと思う。

CESで発表した有機ELテレビは、"壁に貼る"超薄型の「Wシリーズ」のインパクトが余りにも強かったが、実は有機ELテレビだけでも複数のシリーズがそろっているのも先駆者ならではの強みだ。

壁に貼れる「Wシリーズ」

2017年モデルはパネルの駆動アルゴリズムを見直したことにより、画面の輝度が従来比で約25%アップするという。映像の表現力も大きな飛躍を遂げそうだ。Wシリーズも含めて日本で発売されるラインナップの詳細はまだ明らかにされていないが、恐らくスタンダードモデルも含めて全ラインナップが入れ替わることになるだろう。

LGの有機ELテレビは、HDR10とDolby Visionの両方にいち早く対応してきた。今年はNetflixやひかりTVなどの映像配信サービスだけでなく、Ultra HD Blu-rayにもHDR10とDolby Visionの両方を収録したタイトルが登場する可能性があると言われているので、それぞれのHDRを見比べて楽しめるLGのテレビにはぜひ注目したい。

"壁貼りテレビ"「Wシリーズ」の日本発売はもちろん期待したいところだが、実際に設置するためのマウント器具の詳細、あるいはテレビを壁に貼れない場合の設置スタンドが用意されるのかなど、他の製品との比較検討は追加情報も頭に入れてからにしたほうがよさそうだ。