ケイ・オプティコムは19日、都内で事業戦略説明会を開催。携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」の"契約件数100万件突破"に向けた取り組みを紹介した。
同社では新たなスマートフォン、タブレット端末などをラインナップに追加。新サービスもスタートさせるほか、全国規模でテレビCMを打つなど露出を増やし、認知度を高めていく方針だ。
MVNO戦国時代、生き残りは「新しいツール」
説明会の冒頭、ケイ・オプティコム 取締役の橘俊郎氏が登壇した。橘氏は、モバイル市場で格安SIMサービスの注目度が増している背景について「総務省で携帯電話の利用料金を下げる議論がされていることが追い風になっている」と説明する。
しかし、最近ではMVNO事業者も淘汰される時代に入ってきた、と見る向きもある。これについては「今後は差別化の難しい事業の中でいかに新しいツールを提供し続けていけるか、が生き残りのポイントになるのではないか」と分析した。
続いて、同社 モバイル事業戦略グループ グループマネージャーの上田晃穂氏が登壇。これまでの事業を振り返るとともに、これからの事業戦略について紹介した。
mineoの契約者数は2017年1月13日の段階で50万回線を突破している。上田氏は、調査会社のデータを引用しつつ「MVNO市場でも存在感が出てきた」と評価した。ちなみにMM総研による「独自サービス型SIMの事業者シェア」調査では、2016年9月末の時点でNTTコミュニケーションズ、IIJ、楽天に次ぐ第4位にmineoが入っているという。
2017年3月期には55万件を達成できる見込み。事業を開始した当初からの目標である100万件は、2018年3月期での到達を狙っている。早期の100万件達成に向け、上田氏は競合他社との差別化となる「コミュニティサイトの充実」と、安心感を提供する「新サービス」が重要であると説明した。