Klipschから"ホンモノ志向"の上級ヘッドホン

Klipschは、アメリカでボーズと肩を並べるほどの人気を誇るコンシューマー用スピーカーのブランドだ。イヤホン「Xシリーズ」などは、日本のポータブルオーディオファンにも馴染み深いかもしれない。そのKlipschがスピーカー開発の技術を駆使して完成させたという上位クラスのヘッドホン「HERITAGE」を発表した。

幅広いラインナップ展開に注目

発売時期は2017年の第4四半期と少し先だが、会場には音も聴ける試作機が並べられていた。筆者もさっそくその音を試聴してみたが、立体的で厚みのある骨太なサウンドが楽しめた。Klipschが理想とするスピーカーサウンドを丁寧に追求した、個性のあるヘッドホンになりそうだ。

本体の素材にリアルレザーとエボニー / オーク / ウォルナットなどのリアルウッドをあしらった"ホンモノ志向"にもこだわりが感じられる。最上位のHP-3以下、大きく3つのラインナップが展開され、いずれも半密閉型の構造になるようだ。

ウッドとレザーの質感にこだわった最上位「HP-3」

着脱式のケーブルは端子にLEMOを採用

最上位「HP-3」は999ドルで、ドライバーは52mm口径。ソニーのかつての高級ヘッドホン「MDR-Z1000」や、最近ではオーディオクエストの「NightHawk」など、音質にこだわるハイエンドモデルが採用してきたバイオセルロース振動板を投資している。ケーブルは着脱式で、安定感が高いと評判のLEMOコネクタを採用した。

ミドルクラスの「HP-2」は、40mm口径の不規則なエッジ形状により音質向上を図ったフリーエッジバイオドライバーを搭載。エントリー機ながらバイオセルロース振動板を使った「HP-1」は、有線 / ワイヤレス / ワイヤレスNCの3種類を展開するようだ。

HERITAGEシリーズのアンプも発売を予定する

このほかにも、Klipsch初のコンパクトなハイレゾDAC搭載ヘッドホンアンプ「HERITAGE Headphoneamp」も発売を控えている。4ピンXLRのバランス接続端子も設けた。価格は499ドル。

Mojoユーザーに朗報! 外付けプレーヤーモジュールがついに発表

Chord ElectronicsDAC搭載ポータブルアンプ「Mojo」は、日本でも発売され人気を集めている。本機は発表時点から拡張モジュール展開の構想が明らかにされていたが、今年ついにプレーヤー機能を追加する「Poly」が発売となる。時期は2017年初頭を予定しており、価格は499.99ポンドを見込む。

Chordのポタアン、Mojoに装着する機能拡張モジュール「Poly」

本体のサイズ感や、航空グレードにこだわる上質なアルミボディは、Mojoとの完璧なマッチングを図った。Mojoとはデータ伝送用とバッテリーチャージ用の2つのmicroUSBでつなぐ。フロント側にはmicroSDカードスロットが搭載されており、Wi-FiやBluetooth接続も可能。SDカードの中に保存した音楽ファイルを再生する場合は、ペアリングしたスマホにプレーヤーアプリを入れてワイヤレスでコントロールする。Wi-FiダイレクトでつないでAirPlay再生も手軽に楽しめるようだ。MojoとPolyは、合体させた状態で一つの専用ケースに収納できる。しっかりと作り込まれた状態で日本にやってくる日が楽しみだ。