さて、3回にわたったRZシリーズの紹介も今回が最後。最後に、これまでRZシリーズを1カ月間使ってきて、特に気に入った点をアトランダムにご紹介しましょう。

まず、ワイヤレスWANは、一度使ったら手放せないほど便利ですね。いまどきのスマートフォンならどれでもテザリングできるとはいえ、いちいちオンオフするのは面倒です。RZシリーズだけをバッグから取りだして、なにも意識することなくモバイルネットワークに接続できるのは非常に快適です。ワイヤレスWANを搭載していない手元のPCをすべてドナドナしたい衝動に駆られました。

SIMカードを装着しておけば、シームレスにネットワークに接続可能です。他メーカーのノートPCでもワイヤレスWANをぜひとも標準装備にしてほしいところです!

そして、いまやバッテリ内蔵ノートPCが主流になっていますが、バッテリを交換できるのはやはり安心感が高いです。予備バッテリを持ち歩くこともできますし、2~3年後にバッテリが消耗したときに、RZシリーズ本体をサポートセンターに送ることなく、バッテリを追加購入すればいいのですから、特に仕事で使っている人には嬉しい仕様でしょう。

RZシリーズのバッテリは直販10,800円で購入可能。一般的に内蔵バッテリの交換は15,000円~20,000円程度かかることを考えると、リーズナブルな価格設定ですね

あとは、細かなポイントですが、物理的に実装されたWindowsボタン。最新のSurfaceシリーズですら省かれていますが、Windowsボタンが物理ボタンとして用意されていることが、特にタブレットモードで利用しているときに使い勝手がいいです。手探りで瞬間的に、そして確実に押せるので、すべての操作の起点となるWindowsボタンはやはり物理ボタンであるべきだと個人的には考えます。

物理ボタンは確実にコストが増えますが、便利なものを安易に省かないのがLet'snoteシリーズの美点ですね

そして、最後に改めてサイズ感について触れさせてください。日常的に電車内でノートPCを使っている人にはご賛同いただけるはずですが、電車車内のシートに座っているときに使うマシンはできるだけコンパクトなほうがいいとワタシは断言します。満員電車で13インチクラスのノートPCを膝上で使うと、高確率でディスプレイが前に立っている方の迷惑となります。個人的には11インチでも少々厳しいです。

その点、10.1型ディスプレイを搭載するRZシリーズは、最低限の専有面積で作業に没頭できるわけです。埼玉県から東京都に頻繁に電車で移動するワタシにとって、膝上で安心して使えるノートPCとしては、間違いなく最上位に位置します。

10.1型ディスプレイは文字が読みにくいと不安を感じている方もいるかもしれません。確かに標準の文字サイズでは読みにくいこともありますが、筆者の場合は積極的にアプリごとに文字サイズを変更しています。Webページや文書全体の見通しが悪くなることもありますが、少しでも目が疲れそうであれば、即座に設定を変更することをオススメします。

355,134円(税込)と「すごく高い」RZシリーズですが、モバイル性と使い勝手をとことん追求した唯一無二の超コンパクト2-in-1 PCです。確かにパフォーマンスについては割り切りが必要ですが、ワタシのようにそのパッケージングに抗えきれない魅力を感じているのであれば、4~5年使い倒すタフな相棒として選ぶに足る理由があるモデルであることは間違いありません。

4~5年付き合う相棒にするなら、キーボードと天板のカスタマイズは妥協したくないですね