操作感の参考用として、手の長さが20センチとやや大きめなワタシが、実際にRZシリーズで文字入力している動画を下に掲載しました。私はそれほどタイピングが得意なわけではないので、もっと速く文字入力できる方も多いのではないでしょうか?

RZシリーズでタッチタイピングしてみました。普段利用しているデスクトップPC用キーボードの7~8割ぐらいのスピードで入力できています。ただし、キーストロークが浅いぶん、かなり強く底打ちしてしまっていますね
【※音が出ます】

前述のとおりRZシリーズのキーストロークは1.6mmです。ストロークは浅いですが、キータッチは軽く、かつ剛性感があるので、確実に入力が可能です

さて、RZシリーズの入力インタフェースにまったく注文がないわけではありません。一番の不満はタッチパッドがWindows 10標準のジェスチャに対応していないこと。ワタシはほかのノートPCでは「3本指のドラッグとスライド(3本指で上にスワイプ)」でタスクビューを呼び出してアプリケーションを切り替えているのですが、RZシリーズはWindows 10の「高精度タッチパッド」に対応していないため、このジェスチャを利用できません。個人的にはこの点はかなり大きなガッカリ要素です。

RZシリーズの「マウスとタッチパッド」の設定項目では「高精度タッチパッド」によるジェスチャ機能は利用できません。「その他のマウスオプション」で開ける「Synaptics TouchPad」という設定画面で、1本指でのスクロール、2本指でのスクロール、3本指で押す、3本指で弾くなどのジェスチャに機能やアプリを登録できますが、タスクビューの呼び出しは割り当てられません

また、バックライトを内蔵していない点、[Ctrl]キーと[Fn]キーが一般的なキーボードと逆に配置されている点も使いづらく感じました。タッチタイピングできるとはいえ一部の記号や機能キーは覚えていないので、夜間の旅客機機内などで利用するときのためにバックライトはぜひほしい装備です。

暗所でキーボードを撮影しました。左がXPS 13、右がRZシリーズです。「12インチMacBook」などの薄型ノートPCもバックライト搭載なので、ぜひRZシリーズにも搭載してほしいですね

[Fn]キーと[Ctrl]キーの利用頻度を考えれば、入力しやすい外側にショートカットキーで多用する[Ctrl]キーがあるべきだと考えます

ただ、設定ユーティリティ「パナソニックPC設定ユーティリティ」を使えば、[Ctrl]キーと[Fn]キーを入れ替えられるほか、BIOS上でも入れ替え設定可能です。RZシリーズに限らずLet'snoteのキーボードの配置にお困りの方は、ぜひお試しください。なお、今回はキーの配置をソフトウェア的にカスタマイズするユーティリティーソフト「KeySwap for XP」で、[Caps Lock]キーに[Ctrl]キーを割り当てました。

これは「KeySwap for XP」の設定画面です。変更したいキーに続いて、割り当てたいキーをタイプするだけでカスタマイズが可能。再起動すればカスタマイズした配置でキーボードを利用できます

RZシリーズのタブレットPCとしての使い勝手は予想をいい意味で裏切りました。19.5mmの厚みが逆に持ちやすさに貢献しているようです。もちろん重量437gの「9.7インチiPad Pro」など最新タブレットと同じ使い勝手とは言えませんが、たとえば電車の中で1時間弱ぐらい資料や電子書籍を読むのなら、個人的にはほとんど疲労は感じません。

タブレットPCスタイルのRZシリーズ。Windowsボタンはちょうど親指の上に位置します

Windowsボタンが左に来るようにRZシリーズを持てば、背面に回した指はパームレスト部を握ることになります。このタブレットPCスタイルでは、キーボードとタッチパッドは無効になっているので、誤操作の心配はありません

これまで日常的にRZシリーズを利用してきてモバイル性、操作性については十分満足しています。細かな注文もつけましたが、カスタマイズでカバーできるレベルです。次回はちょっと意地悪に、写真現像や動画編集などかなり重ための作業をこなせるかどうかについて検証してみます。

上の写真では頭が出ていますが、RZシリーズはここから押し込めばSDカード全体がスロット内部に収納されます。大容量SDメモリーカードを装着すれば、ストレージとしても利用できますね