続いて、全天周撮影対応カメラ「Gear 360」が発表された。1500万画素のCMOSイメージセンサーを2個利用し、360度全天周の動画や静止画を撮影できる、球形のカメラだ。2個のイメージセンサーを利用し、3,840×1,920ドット/30fpsの動画、および7,776×3,888ドットの静止画を撮影可能。動画の形式ははH.265/MP4。IP53準拠の防水防塵仕様にも対応。撮影データ保存用のメモリにはmicroSDカードを利用する。
利用時には、Galaxy S7 edgeやGalaxy S7などのGalaxyシリーズとWi-Fi接続し、スマホのディスプレイで映像の確認や撮影コントロールが可能。WiFiは、802.11a/b/g/n/acに対応。5GHz帯域のWi-Fiに対応するため、安定した利用が期待できる。
Gear 360は、当然3D VRヘッドセットのGear VRとの親和性が非常に優れており、発表会では再度座席に用意されていたGear VRの装着が促され、実際にGear 360で撮影した360度全天周映像を体験。そして、参加者が体験を終えてGear VRを外すと、目の前のステージにはFacebook CEOのMark Zuckerberg氏が登壇。
Zuckerberg氏は、Galaxy S7 edge/S7と、Facebook傘下のOcclus VRがSamsungと共同開発したGear VRの組み合わせは、最強のモバイルVRハードウェアであると指摘するとともに、以前より表明していた、Facebookにおける360度全天周ビデオのストリーミング技術をGear VRにも展開していくという。この技術は「Dynamic Streaming」と呼ばれるもので、VRヘッドセットを装着して実際に見えている部分の映像のみを送出する。これにより、全天周ビデオストリーミング利用時の帯域を1/4に低減し、画質を4倍に向上できるとしている。そして、今後この技術とVRの普及にSamsungとFacebookが協力していくと語り、来場者から盛大な拍手を受けた。