自分好みのモノクロとカラーで撮影できる新機能

機能面では、ボディ前面に新装備した「クリエイティブダイヤル」に注目したい。このダイヤルには「COLOR、MONO、ART、CRT」という4つのポジションがあり、新機能の「モノクロ/カラープロファイルコントロール」のほか、アートフィルター、カラークリエーターの各機能を素早く呼び出せるようになっている。

モノクロ/カラープロファイルコントロールは、モノクロおよびカラーの発色傾向を好みに応じて柔軟にカスタマイズできる機能だ。使い方は、クリエイティブダイヤルを「COLOR」の位置にセットすると液晶画面に色相環の図が表示されるので、それを見ながらリアダイヤルを回して色相を選び、フロントダイヤルを回して彩度を調整する、という手順になる。必要に応じて、設定値をプロファイルとして保存することも可能だ。

ダイヤルを「MONO」に合わせた場合は、モノクロプロファイルコントロールとしてフィルター効果やシェーディング、粒状フィルム効果などを設定できる。さらに「ART」ではアートフィルターを、「CRT」ではカラークリエーターをそれぞれ細かく調整しながら適用できる。

前面に新設されたクリエイティブダイヤル。発色傾向を素早く切り替えながら撮ることが可能だ

カラープロファイルコントロールの設定画面

モノクロプロファイルコントロールの設定画面

上は通常撮影。下はカラープロファイルコントロールを使って、高彩度で重厚な発色に仕上げた例

上は通常撮影。下はモノクロプロファイルコントロールを使って、赤外フィルムのような効果を与えた例

昨年のOM-D E-M5 Mark IIで話題となった機能「ハイレゾショット」も搭載した。画素ずらしと画像合成によって、高画素データを生成する機能だ。OM-D E-M5 Mark IIでは4,000万画素相当だったが、PEN-Fでは5,000万画素相当のデータが得られる。

ハイレゾショットは三脚の使用が前提であり、撮影中に被写体が動くと解像が低下するため、静止した被写体限定の機能である。そんな制約はあるものの、風景や建物などをより高精細に記録したいときには役立つだろう。

ハイレゾショットの設定画面。シャッターボタンを押してからハイレゾショット開始までの時間や、ハイレゾショットでフラッシュ撮影を行う際の充電待ち時間を設定できる

上は通常撮影。下は50Mハイレゾショットで撮影

上は通常撮影。下は50Mハイレゾショットで撮影