iPhoneの「省エネ道」に王道はない。どれだけ節約してもバッテリー容量が増えるわけでなし、不要不急の機能をこまめに切るだけのことだ。それが電力消費量の多い機能であればラッキーなだけ、ひたすら節約することがバッテリーを長持ちさせる唯一の方法といえる。

しかし、バッテリー消費量はソフトウェアの動作で改善されることがある。ムダな演算を控えるよう設定を変更すれば、そのぶんバッテリー消費量は減少する。液晶ディスプレイのように電力消費量が多いデバイスを管理するソフトウェアも、最適化すればムダを削れるだろう。

システムレベルでの機能オン/オフは、ユーザレベルでの対処が困難なこともあるが、条件が変われば状況も変わる。そう、ソフトウェアアップデートでiOSの仕様が変更されれば、これまで不可能だった設定変更が可能になるかもしれない。

iOS 9のソフトウェアアップデートには、バッテリー消費に直結する仕様変更が含まれている。一見地味だが、ディスプレイの使用頻度を大きく変える変更であり、しかもiOS 8の頃から利用しているユーザには気付きにくいところにスイッチがある。この設定を変えれば、バッテリーのもちは多少なりとも改善されるだろう。

その仕様変更とは、一定時間iPhoneの未使用状態が続くとロック状態になる「自動ロック」のこと。iOS 8までは、ロックまでの時間が最短1分とされていたが、iOS 9からは最短30秒に変更された。仕様が変更されたとはいえ、自動ロックの設定をiOSが勝手に変えるわけでなし、ソフトウェアアップデートでiOS 9に更新したユーザであれば以前の設定がそのまま続く。

ということは、iOS 8のときロックまでの時間を(当時最短の)1分に設定していた場合には、iOS 9で最短が30秒に短縮されたにもかかわらず、なにもしなければ1分の設定のまま過ごすことになる。前置きが長くなったが、塵も積もればなんとやら、ロックまでの時間を30秒に変更すればiOS 9のバッテリーのもちは多少なりとも改善されるはずだ。

操作手順をカンタン解説

1 『設定』→「一般」の順に画面を開き、「自動ロック」をタップする

2 「30秒」を選択すると自動ロックまでの時間が30秒となり、多少なりともバッテリーが長もちするようになる

(提供:iPad iPhone Wire)