広がりのある風がお気に入り

風は細いすき間から出てくる。無理のない自然な風!

ダイソンの"羽根のない扇風機"を可能にしている技術「Air Multiplierテクノロジー」と、エネルギー効率の高いDCモーターを搭載しているというが、気に入ったのは風の質だ。一般的な扇風機とちがい、風が出てくる吹き出し口の面積が広い。縦に長く、少し外側に向かって風が広がる。

2mほど離した場所にDyson Pure Coolを置いて座っていると、体全体にフワッと風が届く。体の一部にだけ強い風が届くわけではなく、ごく自然な当たり方なのでとても心地よい。Dyson Pure Coolは吹き出し口の角度を変更できないが、広い範囲で風が出てくるので気にならない。

以前、ダイソンの初代扇風機「Dyson Air Multiplier AM01」を使っていたこともあるが、実は音が大きくて家族に不評だった。Dyson Pure Coolでは運転音問題も改善され、静かになっている。Dyson Pure Coolは吹き出し口が縦に長く大きいので、音を心配していたが、思いのほか静かだったので安心した。風量を上げると「ゴーッ」という音がするが、会話やテレビの音を遮るほどではなく、そこまで気にならない。

お手入れは30秒で完了

2週間ほどつけっぱなしにしてチェックしてみると、吹き出し口のところにうっすらホコリが溜まっている。よく見るとホコリの筋のようなものが見える。吸気口にもっとホコリがつくかと思っていたのだが、こちらにはほとんどホコリが付着していなかった。

お手入れの際は、濡らしてよく絞った布か、乾いた布で拭き取る。手もとにあったマイクロファイバーふきんで拭き取ってみると、ホコリがこびりついてザラッとしていたものの、カバーや羽根がないのでお手入れは簡単だ。全体をふきんで拭いたが、30秒かからなかった。

うっすら見えるホコリ。吸込口ではなく、送風口にホコリがたまっていたのは意外

下のほうにもホコリと小さなゴミが

フィルターの吸込口は意外にもキレイだった

マイクロファイバーふきんでさっと拭いてみると……

結構汚れていた!

フィルター交換の目安は、運転時間約4,382時間となっている。1日12時間使用した場合は約1年。我が家はだいたい24時間Dyson Pure Coolを稼働させているので、半年で交換となる。ただ、Dyson Pure Coolはあくまでも扇風機なので、冬場には使用せず、4月から使い始めて10月頃に使い終わると考えれば、1年に1度の交換でよさそうだ。交換用の360°グラスHEPAフィルターは別売で6,480円(税込)。電気代とは別にフィルターのランニングコストがかかるが、他のメーカーと比べて特別高価だという印象は受けない。

気になった点は、ホコリやニオイなどの自動検知機能がないこと。ホコリが多い時は自動で強運転になるといった機能は、空気清浄機では一般的な機能になってきている。それがDyson Pure Coolはないのが少し残念だと思った。

我が家では、帰宅時など空気の汚れが気になった時に10(最強)で運転して、部屋全体にDyson Pure Coolで空気を行き渡らせてから、5~7に風量を下げて運転している。空気の状況を見ながら、自動で強弱を変えてもらえると、部屋の空気の汚れ具合もわかる。あともう一点、首振り角度が何パターンからか選べるとうれしい。これは次モデルに期待するとしよう。