大型モデルは登場する?
ここ2年程度、現れては消える噂として、12インチ~13インチ程度の大型iPad(通称「iPad Pro」)が登場するというものがある。ビジネスや教育市場で、より大きな「見せる」用途に向いたモデルが求められているというわけだ。過去には大型モデルの部品と言われる写真がリークしたことも何度かあり、少なくとも研究開発は進められていると考えられる。
仮に大型モデルが登場した場合、ディスプレイ解像度は現在の2048×1536から拡大し、3072×2304か、いっそ4K(3840×2160)まで拡大される可能性がある。ただしiPadは画面アスペクト比が4:3を堅持してきたので、ワイド化はちょっと考えにくい。
また、大型化に合わせてUSBまたはLightningポートが1つ増えるという噂もある。周辺機器の接続を考えると便利そうだが、OS側が複数の周辺機器をサポートできるのか疑問も残る。可能性としては、ディスプレイが大型化して既存のLightningポートでは充電が間に合わなくなり、MacBookと同じくUSB TypeCポートを充電に使うケースもあるのではなかろうか。
噂としては画面サイズに加え、感圧式スタイラスペンを搭載するというものもある。感圧についてはペン側に感圧センサーを持たせるものと、画面をForce Touch対応にしてそのセンサーを使うというものがある。ただしForce Touchセンサーがそこまで高い精度(例えばグラフィック用タブレットのスタイラスペンは256~1024段階の感圧式)を持てるかは疑問なので、あるとすればペン側が感圧式になっているというものだろう。頑なにスタイラスを否定したジョブズの思想とは離れるあたりも興味深い。
大型iPadは、ただ作るだけなら難しいことはないだろうが、噂が現れては消えるあたり、アップルとしても市場性を慎重に見極めているのだろう。あいにく、iPad自体は全体的に販売が低迷しており、販売台数は右肩下がりに下がっている。市場に対するカンフル剤として投入する可能性もあるが、一方で既存モデルの売り上げを食うことにならないよう、見送られる可能性もある。立場としては非常に微妙なところだが、Windows 10の登場でWindowsタブレットも活性化するため、そろそろなんらかのアクションがありそうだ。