性能向上は順当に

続いて性能面だ。iPadは、その年に出るiPhoneと同世代のCPUを搭載するのが基本だ。今年の新型iPhoneがApple A9プロセッサを搭載するとすれば、新型iPadもA9系になる。

iPadはRetinaディスプレイ採用後、画面解像度が高いこともあり、GPUを強化した「X」の付くCPUが搭載されるケースが多く、おそらくA9でも「A9X」になるのではないだろうか。iPad Air 2に搭載された「A8X」ではCPUコアも3コアになり、GPUはなんと8コアと、iPhone 6の「A8」と比べると約1.5倍強化されていた。この傾向はA9でも続くだろう。順当にいけば相当なパフォーマンスが期待できる。

そのほかの項目としては、iOSのアップデートと関連して、画面分割のサポートが考えられる。また、セルラーモデルではLTE-Advanced(Cat.6)をサポートするだろう。Wi-FiについてはiPad Air 2ですでにIEEE 802.11acの2x2 MIMOをサポートしているため、大きな上積みはないと思われる。カメラ機能も、そろそろ4K撮影をサポートしてもおかしくないとは思うが、アップルはiPadのカメラ機能をiPhoneほど積極的に機能向上させようとしないため、iPhone 6と同等(像面位相差AFの採用など)になる程度ではないだろうか。

iPhoneにあってiPadにないものとしてはNFCがあるが、現状では使い道がApple Payしかない。店頭でiPadをかざして買い物をするシーンはちょっと思いつかないので、微妙なところだ。ただし、逆にiPhoneやApple WatchをiPadにかざしてPOSレジ代わりにするというソリューションも考えられるので、NFCについては半々といったところだろうか。後述する大型iPadのほうが搭載される可能性は高そうだ。