正直なところ、「Let'snote RZ4」のキーボードについての第一印象は「小さくて使いにくそうだな」というものだった。キーピッチは横が16.8mmで縦が14.2mm。一般的なノートPCで採用されている18~19mmのキーピッチと比べるとだいぶ狭い。10.1型であることを考えれば「付いていないよりマシ」という程度の認識だったのだ。

「Let'snote RZ4」のキーボード。10.1型サイズということもあり、横のキーピッチは16.8mmとかなり狭め

だが実際に使ってみると、意外にもスラスラと入力できた。確かに多少の窮屈さはあるものの、予想していたよりも使い勝手は悪くない。サイズに慣れるまではそれなりに意識して使うことになるが、違和感なく入力できるようになるまでさほど時間はかからないはずだ。

キーストロークは10.1型としては深めの1.5mmを確保している。入力時に軽いクリック感があり、打ち心地はしっかりしている。キーボードの使い勝手は人によって大きく好みがわかれるところだが、このクラスのモデルとしてはかなり使い勝手に優れていると筆者は感じている。あくまでも個人的な感想だが、ここまで快適にキーボードはなかなかない。

実際に使ってみるとキーピッチの狭さはそれほど気にならず、快適に入力することができた。10.1型のキーボードでありながら、この快適さは驚きだ

キーストロークは約1.5mm。10.1型サイズであることを考えれば健闘しているといえる

あえて難点を言れば、ESCキーと半角/全角キーが左右に並んでいる点だ。特にこのふたつのキーはサイズが小さいので、押し間違えることがたびたびあった。このあたりは慣れれば問題なく使えるようになるのかもしれない。

タッチパッドについては、カーソルを操作するパッド部分とボタンが独立しているため誤操作が少なく扱いやすい。タッチパッドの誤操作を防ぐユーティリティも用意されており、自分で使いやすく調整できる。

タッチパッドはボタンが独立しているタイプ。中央にある「HOLD」ボタンを長押しすることで、タッチパッドの有効/無効を切り替えられる

専用のユーティリティを使うことで、キーボード使用中に手がタッチパッドに触れてもカーソルを反応させないようにすることができる